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キリンとサントリーの経営統合の効果を、特許情報から検証する ~2社間での検証~


2009年07月30日

キリンホールディングスとサントリーホールディングスが経営統合に向けた交渉を続けていましたが、最終的にこの交渉は決裂してしまいました。

もし経営統合が実現していれば、さまざまな相乗効果が期待できたと考えられますが、具体的にはどのような分野で高い効果が得られたでしょうか。

売上高やシェアの面ではなく、両社の特許資産に注目し、技術競争力の面から見た統合効果について検証してみました。

◆大分類では「生命工学」「繊維包装機械」に相乗効果あり


図1 技術分野別の統合効果(特許庁審査官グループによる分類)

 まず、それぞれのグループ企業(※1)も含めて、キリンとサントリーが参入する技術分野ごとに相乗効果を検証しました。 両社の有効特許について、特許の注目度の高さを指数化する「パテントスコア」をもとに「特許資産の規模」(※2)を算出したうえで、技術分野ごとに分類し、各分野のスコア合計値を集計しました。 図1は、その主要な技術分野における分析結果をまとめたものです。ここでの技術分野の分類には、大分類として特許庁の審査官のグループに対応する38の分類を採用しています。キリンは38分野のうちの29分野に、サントリーは22分野に有効特許を保有しており、ここでは両社がともに有効特許を保有している21分野に焦点を当てて検証しました。(今回の分析に使用する特許分類についてはこちらをクリック)。

 この図において両社のスコアが合算されることで大きく伸びる分野において、統合効果があると読み取れます。具体的には、「生命工学」「繊維包装機械」の分野においてスコアが大きく伸びており、この分野で高い相乗効果が期待できることが分かります。そのほか、「自然資源」「医療」「材料分析」などでも相乗効果があることが確認できます。

◆中分類では「食料品」「包装・紙製品製造」のスコアが伸びる


図2 生命工学分野の統合効果(特許戦略ポータルサイトの分類)
<クリックで拡大>

次に、特にスコアが伸びている「生命工学」と「繊維包装機械」についてもう少し詳しく見るため、中分類として特許庁の「特許戦略ポータルサイト」において利用されている289の技術分類を使って、両分野をより細かな技術分野に分解しました。
キリンは、289分野のうちの104分野に、サントリーHDは60分野に有効特許を保有しており、両社がともに有効特許を保有している分野は51分野あります。
このうち「生命工学」と「繊維包装機械」に該当する分野について、調査しました。
すると「生命工学」では、「発酵・微生物」「食料品」「遺伝子」などにおいて高い相乗効果が期待できることが分かります(図2)。
また「繊維包装機械」では「包装・紙製品製造」「容器」などにおいて、相乗効果が認められました。

◆小分類でもっと詳細な技術分野まで検証


図3 食料品分野の統合効果(テーマコードによる分類)


図4 包装・紙製品製造分野の統合効果(テーマコードによる分類)

さらに小分類として、1件1件の特許に対して特許庁が付与している「テーマコード」を使うと、約3,000の技術分野に分類されるため、もっと細かな技術まで統合効果を調べることができます。

例えば図3のように、「生命工学」の「食料品」に分類される技術は、☆「発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール」(ビール醸造/発酵液の蒸留または精留、発酵副産物の採取、変性アルコールの調製/アルコール飲料の殺菌、保存、精製、熟成/酢の調製/ピッチ塗りまたはピッチ除去装置、貯蔵室の道具類等に関する技術)☆「茶・コーヒー」(緑茶、紅茶等の茶及びコーヒーの製造技術、その調製品及び処理等の技術)☆「食品の着色、及び栄養改善」(食料品の着色/脱色、栄養改善物質・菌類の技術)☆「非アルコール性飲料」(アルコール濃度が1%以下の炭酸飲料、果汁又は野菜汁入り飲料、健康飲料などの飲料に関する技術)☆「酒類」(ぶどう酒、清酒、蒸留酒、その他の酒類(ビールを除く)に関する技術)などにおいて、相乗効果が認められます。

キリンHDの強みは「ビール醸造関連技術」に、サントリーHDの強みは「ワイン・ウイスキー・発泡酒他関連技術」にあり、相互に技術補完関係を構築することが期待できます。

また「繊維包装機械」の「包装・紙製品製造」に分類される技術は、☆「瓶詰機、洗瓶、密封、一貫工程」(びん、缶の充填機:他に分類されないびん、広口びん、缶、たるまたは、類似した容器の液体または準液体の充填、排除;じょうごに関する技術)☆「基本的包装技術」(熱収縮包装・殺菌包装)」(熱収縮性の被包材で物品をラフに包み加熱状態において、フィルムが収縮し、タイトな包装体を得る熱収縮包装および、加熱・照射(例:放射線)、殺菌ガス、殺菌液等により殺菌を行い、包装する殺菌包装に関する技術)☆「ラベル貼り付け機」などの分野において相乗効果が見られます(図4)。

「包装・紙製品製造」の分野については、サントリーがより強みを持っており、キリンは同社の技術により自社の技術を補うことが期待できます。

このように、特許情報を活用することで、経営統合やM&A、業務提携などにおいて、無形資産を含めた企業評価をすることが可能になります。

今回は、キリンとサントリーの2社間での検証結果を見てきましたが、次回は他社との相対的な比較により、どれくらいの技術競争力が期待できるのかを検証します。


(※1)分析対象の特許1993年1月から2009年5月までに公開された特許公報のうち、取り下げられたものや失効したものを除く有効特許が対象。
【キリンホールディングス1,489件】 「麒麟麦酒、メルシャン、キリンファーマ、協和発酵キリン、キリンビバレッジ、キリンウェルフーズ、キリンアグリバイオ、キリンエンジニアリング、キリンテクノシステム」
【サントリーホールディングス737件】
「サントリー、サントリーフーズ、サントリー食品工業、サントリーフラワーズ、サントリーショッピングクラブ、サントリーロジスティクス」
(※2)特許資産の規模:有効特許1件ごとに特許の注目度を評価する「パテントスコア」を算出した上で、スコアの高低が明確になるように重み付けを行い、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせて、出願人ごとに合計得点を集計しています。

 

※経営分析、競合調査、特許分析サービスに関する詳細は、
 「企業向け」「大学・研究機関向け」「金融機関向け」の各ページをご参照ください。

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