弊社はこのほど、独自に分類した医薬品業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「医薬品業界 被引用特許件数ランキング2012」をまとめました(注1)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2012年に最も引用された企業は、PFIZERの759件、次いでNOVARTISの372件、武田薬品工業の343件となりました。
【医薬品業界 被引用特許件数ランキング2012 上位10】
順位 | 企業名 | 引用された公報数 |
---|---|---|
PFIZER | 759 | |
NOVARTIS INTERNATIONAL | 372 | |
武田薬品工業 | 343 | |
MERCK | 341 | |
MERCK PATENT | 335 | |
SANOFI | 250 | |
F. HOFFMANN LA ROCHE | 245 | |
ASTRAZENECA | 234 | |
大正製薬 | 213 | |
アステラス製薬 | 202 | |
1位 PFIZERの2012年に最も引用されたのは、「高脂質血症や、高コレステロール血症を治療する医薬組成物に関する技術(特願1997-506709)」です。TEVA PHARMACEUTICALの6件の拒絶理由に引用されました。そのほか、「注射に有用なピペラシリンおよびタゾバクタムを含有する組成物(特願2006-509780)」が天津和美生物技術、ヴィーナス・レメディーズなどに対する拒絶理由に引用されました。PFIZERの出願によって拒絶理由通知を受けた企業の多くは海外企業となっています。
2位 NOVARTIS INTERNATIONALの引用された公報には、「新生物疾患、炎症および免疫障害の処置に有用な2,4?ピリミジンジアミン(特願2006-522998)」などがあります。アステラス製薬やASTRAZENECAなどに対する拒絶理由として引用されました。
3位の武田薬品工業は、「口腔内崩壊型錠剤およびその製造法(特願1993-032763)」が最も引用されました。ロート製薬や協和発酵キリンなどに対する拒絶理由に引用されました。武田薬品工業の出願によって拒絶理由を受けた件数が最も多いのはNOVRTISの12件、次いで第一三共、ASTRAZENECAの8件となっています。
また、9位 大正製薬は「口腔内崩壊性組成物(特願2000-010452)」が大日本住友製薬や東和薬品などに、「内服液剤(特願1996-302601)」がCOCA-COLAなどに対し、それぞれ拒絶理由に引用されているほか、10位アステラス製薬は、「縮合ヘテロアリール誘導体(特願2001-580885)」がVERTEX PHARMACEUTICALSやABBOTT LABORATORIESなどの拒絶理由通知に引用されています。
2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から11月末までに拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに引用元の名義と拒絶通知を受けた公報の名義が異なるものについて企業別に集計しました。
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医薬品業界 被引用特許件数ランキング2012 ご提供データ
(1)ランキングトップ50
被引用特許件数上位50社のランキング
(2)上位10社の被引用件数上位10件のリスト
上位10社について、被引用件数上位10件を拒絶した相手の公報との対応とともに掲載。
(3)被引用件数上位100公報
医薬品業界の被引用公報、上位100件の公報リストを掲載
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