株式会社パテント・リザルトはこのほど、食品業界を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「食品業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業は、味の素、次いでキリンホールディングス、サントリーホールディングスとなりました。
【食品業界 他社牽制力ランキング2019 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
味の素 | 269 | |
キリンホールディングス | 258 | |
サントリーホールディングス | 181 | |
アサヒグループホールディングス | 180 | |
日本たばこ産業 | 165 | |
日清製粉グループ本社 | 156 | |
明治ホールディングス | 141 | |
不二製油グループ本社 | 129 | |
NESTEC | 111 | |
PHILIP MORRIS PRODUCTS | 108 | |
※当ランキングでは、企業グループを考慮した名寄せを行っております。
1位 味の素の最も引用された特許は「樹脂組成物」に関する技術で、LG CHEMの2件、アイカ工業の2件など合計6件の審査過程で引用されています。このほかには「微細藻類を用いた栄養添加剤の製造法」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます
2019年に、味の素の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、日立化成(11件)、次いで花王(8件)、積水化学工業(5件)となっています。
2位 キリンホールディングスの最も引用された特許は「ビールらしい苦味や後キレを有するビールテイスト飲料」に関する技術で、サントリーホールディングスの7件の審査過程において引用されています。このほかには「ビールらしい飲み応えや後キレを有する未発酵のビールテイストアルコール飲料」に関する特許や「苦味成分を配合したビールテイスト飲料」に関する特許などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年に、キリンホールディングスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、サントリーホールディングス(12件)、次いでアサヒグループホールディングス(8件)、サッポロホールディングス(3件)となっています。
3位 サントリーホールディングスの最も引用された特許は「pHを調整した低エキス分のビールテイスト飲料」に関する技術で、キリンホールディングスの「ビールらしい苦味や後キレを有するビールテイスト飲料」関連特許など、計5件の審査過程において引用されています。
2019年に、サントリーホールディングスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はアサヒグループホールディングス(33件)で、キリンホールディングス(15件)、サッポロホールディングス(11件)と続いています。
4位 アサヒグループホールディングスは「ポリフェノール含有アルコール飲料」、5位 日本たばこ産業は「香味生成物品」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2019年12月までに公開されたすべての特許のうち、2019年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2020年5月29日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
ランキングデータの販売
本ランキングの詳細データを、下記の通り販売しています。
【食品業界 他社牽制力ランキング2019 ご提供データ】
1)ランキングトップ50社
食品業界の被引用件数上位50社のランキング
2)被引用件数上位100件のリスト
食品業界の被引用件数上位100件および引用先の特許との対応を掲載
【価格】
50,000円(税抜)
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
その他、審査官引用分析に関する特定企業の調査依頼も別途承ります。