弊社はこのほど、独自に分類した「医薬品」業界の企業(※1)を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「医薬品業界 特許資産規模ランキング2024」をまとめました。2023年4月1日から2024年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
その結果、1位 F. HOFFMANN LA ROCHE(スイス、以下表記:ROCHE)、2位 MERCK(独)(※2)、3位 PFIZER(米)となりました。
【医薬品 特許資産規模ランキング2024 上位10社】
順位 | 企業名 | 特許資産規模 (pt) |
特許件数 |
---|---|---|---|
F. HOFFMANN LA ROCHE(スイス) | 7,997.3 | 266 | |
MERCK(独) | 4,693.2 | 156 | |
PFIZER(米) | 4,577.9 | 45 | |
BAYER(独) | 3,617.7 | 108 | |
中外製薬 | 3,452.3 | 68 | |
ロート製薬 | 3,354.9 | 66 | |
REGENERON PHARMACEUTICALS(米) | 3,351.0 | 103 | |
ELI LILLY(米) | 3,118.1 | 72 | |
BRISTOL-MYERS SQUIBB(米) | 3,117.9 | 129 | |
大塚製薬 | 3,087.6 | 101 |
※1. 当ランキングでは、企業グループを考慮した名寄せ処理を行っております。
※2. MERCKは医薬・化学企業ですが、同社発表の売上割合を基に医薬品業界に分類しています。
このため、当ランキングで対象とした同社特許には「化学」技術も含まれています。
1位 ROCHEの注目度の高い特許には「自己免疫疾患の処置のための新規ヘテロシクリル化合物」や「体外診断用検査試料の熱処理装置」に関する技術が挙げられます。両技術は、日本出願のほか、欧州特許庁やアメリカ、中国などへの出願が行われています。
2位 MERCKは「自動認識および認証技術を用いた製品偽造防止のための物理的オブジェクト追跡システム」や「セルロース含有フィルタ材料を利用したバイオ医薬品や血漿誘導体の精製プロセス」に関する技術が注目度の高い特許として挙げられます。
3位 PFIZERの注目度の高い特許には「タンパク質(CD3)に特異的に結合する抗体及びその利用による免疫反応調節や腫瘍増殖阻害用の抗体」や「高い結晶化度、純度、安定性など望ましい特性を有するがん治療用の阻害薬」などに関する技術が挙げられます。
4位のBAYERは「小さい活動性脈絡膜新生血管病変を有する加齢黄斑変性症の治療」が、5位の中外製薬は「細胞増殖性疾患(がん)の治療や予防に有用なアリールアミド誘導体の製造方法」などが、それぞれ注目度の高い特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2024年6月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
ランキングデータの販売
特許資産規模ランキングデータを、以下の通り販売しています。
※ランキングデータには個別特許の評価データは含まれません。
【医薬品】特許資産規模ランキング
・医薬品 特許資産規模ランキング(全期間トップ100と2023年度のトップ50)
・医薬品 登録特許件数ランキング(全期間トップ100と2023年度のトップ50)
・全業種 特許資産規模ランキング(全期間と2023年度のトップ100)
・全業種 登録特許件数ランキング(全期間と2023年度のトップ100)
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
【価格】
50,000円(税抜)
個別特許の評価データ
個別特許の評価データを別途ご希望の場合は、お問い合わせください。
件数に応じて下表の単価が適用となります。
件数 | 単価(税抜) |
---|---|
1,000円/件 | |
600円/件 | |
500円/件 | |
300円/件 | |
お問い合わせください |
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
※算出方法について:
特許資産の規模とは、各出願人が保有する特許(特許庁に登録され、失効や権利放棄されていない特許)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、出願人ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による他社特許拒絶への引用、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。