弊社はこのほど、独自に分類した「医薬品」業界の企業(※1, 2)を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「医薬品業界 特許資産規模ランキング2025」をまとめました。2024年4月1日から2025年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
その結果、1位 F. HOFFMANN LA ROCHE(スイス、以下表記:ROCHE)、2位 ELI LILLY(米)、3位 日本新薬となりました。
【医薬品 特許資産規模ランキング2025 上位10社】
| 順位 | 企業名 | 特許資産規模 (pt) |
登録件数 |
|---|---|---|---|
| F. HOFFMANN LA ROCHE(スイス) | 5,787.8 | 221 | |
| ELI LILLY(米) | 4,923.7 | 73 | |
| 日本新薬 | 4,623.8 | 15 | |
| BOEHRINGER INGELHEIM INTERNATIONAL(独) | 4,234.0 | 59 | |
| REGENERON PHARMACEUTICALS(米) | 4,150.5 | 134 | |
| 中外製薬 | 4,069.0 | 65 | |
| BAYER(独) | 3,257.6 | 99 | |
| MERCK(独) | 3,256.7 | 105 | |
| NOVARTIS(スイス) | 3,207.7 | 87 | |
| 武田薬品工業 | 3,016.9 | 87 |
※1. 当ランキングでは、企業グループを考慮した名寄せ処理を行っております。
※2. MERCKは医薬・化学企業ですが、同社発表の売上割合を基に医薬品業界に分類しています。
このため、当ランキングで対象とした同社特許には「化学」技術も含まれています。
1位 ROCHEの注目度の高い特許には、中外製薬と共同保有である「抗体医薬製剤の粒子形成を低減させる医薬製剤」や「ジカウイルスに対する抗体を検出するための診断用試薬」に関する技術が挙げられます。両技術は、日本出願のほか、欧州特許庁やアメリカ、中国、韓国などへの出願が行われています。
2位 ELI LILLYは「再使用可能なモジュールに結合可能な薬剤カセットを有し、短い移動距離でも薬剤を正確に送達できる薬物送達デバイス」や「免疫介在性疾患などのある特定の病理学的状態を治療する方法」に関する技術が注目度の高い特許として挙げられます。
3位 日本新薬の注目度の高い特許には「糖アルコール含有の腎毒性軽減剤」や「アンチセンスオリゴマー医薬組成物の析出抑制剤」などに関する技術が挙げられます。
4位のBOEHRINGER INGELHEIM INTERNATIONALは「眼疾患や神経変性疾患の治療や予防が可能な薬剤」が、5位のREGENERON PHARMACEUTICALSは「リウマチ性多発筋痛症の処置に使用できる抗IL-6受容体抗体による医薬組成物」などが、それぞれ注目度の高い特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2025年6月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
ランキングデータの販売
特許資産規模ランキングデータを、以下の通り販売しています。
※ランキングデータには個別特許の評価データは含まれません。
【医薬品】特許資産規模ランキング
・医薬品 特許資産規模ランキング(全期間トップ100と2024年度のトップ50)
・医薬品 登録特許件数ランキング(全期間トップ100と2024年度のトップ50)
・全業種 特許資産規模ランキング(全期間と2024年度トップ100)
・全業種 登録特許件数ランキング(全期間と2024年度トップ100)
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
【価格】
50,000円(税抜)
個別特許の評価データ
個別特許の評価データを別途ご希望の場合は、お問い合わせください。
件数に応じて下表の単価が適用となります。
| 件数 | 単価(税抜) |
|---|---|
| 1,000円/件 | |
| 600円/件 | |
| 500円/件 | |
| 300円/件 | |
| お問い合わせください |
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
※算出方法について:
特許資産の規模とは、各出願人が保有する特許(特許庁に登録され、失効や権利放棄されていない特許)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、出願人ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による他社特許拒絶への引用、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
