弊社はこのほど、世界のリニアモーター関連技術全般について、国際調査報告(ISR: International Search Report)に先行技術として引用された件数を企業ごとに集計した「リニアモーター分野 国際調査における特許牽制力ランキング」をまとめました。今回の調査では、欧州特許庁が提供するデータベースである「DOCDB(document database)」を用い、国際特許分類(IPC)として「H02K41」が付与されている出願を「リニアモーター分野」と定義しました。2014年6月末までに世界各国で出願された23,948件のうち、WIPOのサーチレポートに引用された2,028件を対象に集計しました。
この調査により、世界のリニアモーター関連の出願において、先行技術としての認知度が高い特許を多く保有している企業が明らかになります。
集計の結果、1位 安川電機、2位は同数でニコン、キヤノンとなりました。
【リニアモーター分野 国際調査における特許牽制力ランキング 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
X文献 | Y文献 |
---|---|---|---|---|
安川電機 | 72 | 54 | 22 | |
ニコン | 65 | 41 | 32 | |
キヤノン | 65 | 36 | 34 | |
日立製作所 | 57 | 42 | 22 | |
パナソニック | 50 | 38 | 16 | |
SIEMENS(独) | 49 | 21 | 34 | |
三菱電機 | 35 | 23 | 16 | |
IBM(米) | 31 | 14 | 23 | |
日立金属 | 31 | 20 | 12 | |
日本トムソン | 27 | 16 | 13 | |
※Y文献:他の文献と組み合わせで、新規性又は進歩性を否定する引用文献。
リニアモーター分野の国別出願件数を見ると、日本が最も多く、次いで、米国、ドイツ、中国の順となっています。国際調査における特許牽制力ランキングにおいても日本企業が上位10社中8社を占めており、日本企業が強い分野であることが分かります。
1位 安川電機の最も多く引用されている特許は、信頼性が高く、高い推力が得られることに特徴を持つリニアモーターに関する技術(JP3791082)です。安川電機のこの出願自体は国際出願されていませんが、日立製作所の国際出願4件(うち3件がX文献)、THKの国際出願1件(Y文献)の合計5件に引用されました。
2位 ニコンは半導体製造装置のステージなどに使われるリニアモーターについて、多く引用されています。X文献として引用された相手先としては、ASML、Carl Zeiss、PHILIPSなどの企業が挙げられます。
キヤノンもニコン同様に、半導体製造装置のステージなどに使われるリニアモーターについて多く引用されており、引用された相手先として最も多い企業はニコンとなっています。そのほか、安川電機、PHILIPS、SIEMENSなどの国際出願に影響を与えています。
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リニアモーター分野 国際調査における特許牽制力ランキング ご提供データ
1)リニアモーター分野の被引用件数上位20社のランキング(X文献、Y文献内訳あり)
2)上位10社の被引用公報特許リスト
例:安川電機76件、ニコン73件、キヤノン70件など上位10社の被引用公報リスト。
3)リニアモーター分野 国・機関別 出願件数推移 上位10
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(1)世界の出願状況
・国・機関別総出願件数
・国・機関別件数推移
・企業別件数ランキング上位15社(ファミリー単位)
・企業別件数ランキング上位10社 年推移(ファミリー単位)
(2)出願件数ランキング上位3カ国+WIPO、欧州特許庁 件数ランキング
・日本 企業別出願件数ランキング
(内訳:出願年/ステータス)
・米国 企業別出願件数ランキング
(内訳:出願年/ステータス)
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