弊社はこのほど、半導体やフラットパネルディスプレイの製造など高真空を必要とする分野で幅広く利用されるターボ分子ポンプ関連技術について競合分析を行い、参入企業に関する調査結果をまとめました。
1993年から2012年6月末までに日本特許庁で公開された関連特許1,570件を対象に個別特許スコアリング指標「パテントスコア」による評価を最新の2012年6月末時点で実施し、競合状況を特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」を集計しました。
集計の結果、1位はEDWERDS、2位は島津製作所、3位はOERLIKON LEYBOLD VACUUMとなりました。
【ターボ分子ポンプ関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 権利者 | 総合力(pt) (権利者スコア) |
有効特許 件数 |
個別力(pt) (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
EDWERDS | 634.2 | 88 | 75.6 | |
島津製作所 | 617.3 | 159 | 87.3 | |
OERLIKON LEYBOLD VACUUM | 449.4 | 44 | 69.1 | |
荏原 | 252.4 | 34 | 77.0 | |
大阪真空機器製作所 | 198.3 | 48 | 77.7 | |
1位EDWERDSの注目度の高い特許には、ポンプの回転部品と隣接した静止部品の衝突による損傷を最小にするため、2つの部品間の接合部のエネルギ吸収特性を高めた「ターボ分子ポンプ」などが挙げられます。
2位島津製作所の注目度の高い特許には、コストアップや装置の重量化を引き起こすことなく、真空容器等の支持体に確実にケーシングを固定することのできる「真空排気装置」などが挙げられます。
また、3位OERLIKON LEYBOLD VACUUMは、軸受手段が改善されているターボ分子ポンプ又は複数入口式ターボ分子ポンプなどが注目度の高い特許として挙げられます。
そのほか、4位荏原は、高速回転するロータ側に異常が発生した場合でも、破損とこれに伴う真空系の破壊に繋がらない安全性の高い「ターボ分子ポンプ」などが、5位大阪真空機器製作所は、精密機構部の昇温を抑制すると共に、ロータとステータとを昇温して反応生成物の凝縮付着を防止した「複合分子ポンプ」などが、注目度の高い技術にあります。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「ターボ分子ポンプ関連技術」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
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