弊社はこのほど、独自に分類した「機械・造船」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「機械・造船業界 特許資産規模ランキング2012」をまとめました。2011年4月1日から2012年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
その結果、1位 三菱重工、2位 ダイキン、3位 クボタとなりました。
【機械・造船 特許資産規模ランキング2012】
順位 | 前年 順位 |
企業名 | 特許資産 規模 (pt) |
登録 件数 |
---|---|---|---|---|
三菱重工業 | 31,295 | 908 | ||
ダイキン工業 | 25,409 | 657 | ||
クボタ | 16,473 | 496 | ||
サミー | 15,894 | 680 | ||
SANKYO | 13,741 | 688 | ||
コマツ | 12,290 | 309 | ||
NTN | 11,101 | 509 | ||
ASML | 10,895 | 308 | ||
川崎重工業 | 10,796 | 296 | ||
三井造船 | 9,800 | 199 | ||
1位の三菱重工業は、ガスタービンや風力発電、コンプレッサなどの分野に強みを持っています。注目度の高い特許には、「汚泥炭化燃料」に関する技術や、「二酸化窒素を効率良く除去する方法」に関する技術などがあります。
2位のダイキン工業は、「冷暖房の性能を両方とも向上させることができる熱交換器」に関する技術や、「長手方向の引張強度が大きいフッ素樹脂」に関する技術などが、3位のクボタは、「夜間の収穫作業における収穫機の操縦性向上」に関する技術や、「部品コストを抑えつつ、耐火性に優れた排水管システム」に関する技術などが、注目度の高い特許として挙げられます。
そのほか、オランダのASMLが前年13位から8位へと大きくランクをあげています。注目度の高い特許には、「半導体の製造工程におけるリソグラフィ装置のステージ動作性能の向上」に関する技術などがあります。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2012年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名
が異なる特許が含まれる可能性があります。
※前年の順位は、現在の権利者情報に基づき、2011年3月末時点のポイントを集計した結果です。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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・機械・造船 特許資産規模ランキング 100(全期間と2011年度)
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