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電解コンデンサー関連技術、特許総合力トップ3はパナソニック、昭和電工、日本ケミコン


2014年01月23日

 弊社はこのほど、日本に出願された電解コンデンサー関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。

 コンデンサーはさまざまな電気回路において欠かせない部品となっており、中でも大きな容量を得られる電解コンデンサーは、電源系回路でよく利用されています。本調査では電解コンデンサー関連技術の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。

 その結果、「総合力ランキング(注1)」では、1位 パナソニック、2位 昭和電工、3位 日本ケミコンとなりました(表1、図1)。


    【電解コンデンサー関連技術 特許総合力トップ5】(表1)

順位 企業名 総合力
(権利者スコア)
有効特許件数 個別力
(最高スコア)
1
パナソニック(注2)2850.561680.6
2
昭和電工1368.414586.0
3
日本ケミコン1066.232773.4
4
NECトーキン626.118878.2
5
AVX(注3)481.611073.8

電解コンデンサー関連技術

図1:電解コンデンサー 競合状況

 総合力1位となったパナソニックの特許に着目すると、三洋電機と佐賀三洋工業により共同で出願された、リード線に金属メッキを施すことでハンダ濡れ性を向上させる特許が、ニチコンから異議申し立てされるなどの理由で高い注目度となっています。総合力2位の昭和電工はニオブコンデンサー関連の特許が、3位の日本ケミコンは、電極用アルミニウム箔の製造方法関連の特許が高い注目度となっています。

 図2は本分野における総合力上位5社についてパテントファミリーの情報を集計し、海外への出願状況を示しています(中国、韓国、台湾を強調表示)。パナソニック、日本ケミコン、NECトーキンの3社は、どの年においてもアメリカ、中国、韓国、台湾への出願の割合が高く、欧州圏(欧州特許庁および欧州各国)については、年ごとに出願のばらつきが見られます。一方、昭和電工はアメリカ、中国、韓国に加えて、前述の3社とは異なり、欧州特許庁への継続的な出願が見られます。AVXは2007年以降、欧州特許庁への出願に代わり、欧州各国に直接出願していることが分かります。

電解コンデンサー関連技術

図2:総合力上位5社 海外への出願状況



 昨年10月に中国でアルミ電解コンデンサー向け高純度アルミ箔の量産を行うと発表した総合力2位の昭和電工は、2009年に機能性高分子コンデンサーに関する事業を村田製作所に譲渡しています。本分野における、村田製作所の保有特許をみると、約8割が昭和電工による出願となっており、特許も譲渡されたことが分かります。しかしながら、昭和電工は出願した電解コンデンサーの特許全てを譲渡したのではなく、現在でもこの分野に出願を続けています。そこで昭和電工が出願した特許を、現在でも同社が保有しているものと村田製作所に譲渡したものに分類し、その違いを調査しました。図3は昭和電工が出願した特許について昭和電工保有分と村田製作所譲渡分の出願件数推移を示しています。村田製作所譲渡分は2005年、2006年に出願したものが多くなっています。

電解コンデンサー関連技術

図3:昭和電工出願分 同社保有分と村田製作所譲渡分の年推移


 次に、昭和電工が保有し続けている特許と村田製作所に譲渡した特許について、その技術内容の違いを調査するため、出願年別に特許分類の一つであるFI(File Index)を用いて集計を行いました(図4)。90年代の出願分ではH01G9/05 E(リード関連)のような技術的な重複が見られるものの、2000年代の出願分では、昭和電工保有分はC22で始まる分類や、B22F、H01G9/05 Kといった金属材料、焼結材料といった材料に関する技術が多く、村田製作所譲渡分はH01G9/02 331H、H01G9/05 G、H01G9/02 331F、H01G9/04 301といった製法や構造に関するものが多いことから、素子化に必要な特許が譲渡されたことを示しています。また、昭和電工は2009年の事業譲渡後、電解コンデンサ関連事業としては電極用アルミ箔のみとなっていますが、図4から材料関連の出願に加え、素子の製法に関連する特許も改めて出願していることが分かります。

電解コンデンサー関連技術

図4:昭和電工出願分 同社保有分と村田製作所譲渡分の分野別推移


 本分析の詳細については、特許・技術調査レポートの「電解コンデンサー関連技術」に掲載しています。

 

(※1):総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する、「パテントスコア」を企業や研究機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。

(※2):「パナソニック」はパナソニック、三洋電機、佐賀三洋工業を統合しています。

(※3):「AVX」は米・AVX CORP、英・AVX LTD、及びAVXタンタルアジア(旧ニチコン・タンタルコンデンサー事業部門)を統合しています。



【調査対象の特許群について】 1993年から2013年11月末までに公開された特許公報が対象。公開、登録、公表、再公表のすべてが対象で、登録と、公開・公表・再公表が重複している場合は、登録を優先。企業等の集計単位は権利者ベースとする。


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