弊社はこのほど、日本に出願された有機材料からなる液晶配向膜関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用い、参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。
本調査では、液晶ディスプレイの部材の1つである液晶配向膜に着目し、1993年から2014年12月末までに日本の特許庁で公開された関連特許3,376件を対象としています。特許の質と量から総合的に参入企業の競争力を見た「特許総合力ランキング(注1)」を集計した結果、1位 JSR、2位 日産化学工業、3位 シャープとなりました(表1、図1)。
【液晶配向膜関連技術 特許総合力トップ5】(表1)
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許件数 | 個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
JSR | 1120.7 | 385 | 81.0 | |
日産化学工業 | 1086.1 | 146 | 76.4 | |
シャープ | 645.3 | 84 | 77.3 | |
ジャパンディスプレイ | 594.0 | 99 | 73.5 | |
JNC | 451.3 | 150 | 78.6 | |
1位JSRの注目度の高い特許には、「液晶配向性が高く、長時間使用でも液晶配向状態が良好に保持される液晶配向膜、また保存安定性にも優れる液晶配向剤」などが挙げられます。
2位日産化学工業の注目度の高い特許には、「光照射による液晶配向膜の作製において、液晶組成物や液晶配向膜に光重合性化合物を添加しなくても応答速度を向上することができる液晶配向剤」などが挙げられます。
そのほか、3位シャープは、「垂直配向膜を用いた液晶表示装置において、表示輝度特性を向上させる技術」などが、4位ジャパンディスプレイは、「表示画像の焼きつき(残像)を抑制する液晶配向剤」などが、5位 JNCは、「液晶組成物への溶解性が高く、長波長域の紫外線に対する反応性が高い重合性化合物に関する技術」などが注目度の高い特許として挙げられます。
6位以下では、LG CHEM、セイコーエプソン、DIC、パナソニック液晶ディスプレイ、MERCK PATENTなどの企業がそれぞれ上位にランクインしています。
図2は、総合力上位5社の注力領域を整理するため、特許庁が定義する「液晶の動作原理」に関するFタームを集計したグラフです(※内訳は出願時期)。
JSRは、「ツイスト配向」(縦電界駆動)や「垂直配向」(縦電界駆動)の件数が調査期間全体を通して多く、2011年以降では「水平配向」(横電界駆動)の件数が増加しています。
日産化学工業は、全期間ではJSRと同様の傾向を示すものの、2011年以降では「垂直配向」(縦電界駆動)に関する出願が最も多くみられます。
シャープは「垂直配向」(縦電界駆動)の件数が最も多く、ジャパンディスプレイは「水平配向」(横電界駆動) に注力しており、JNCは「ツイスト配向」(縦電界駆動) に関する技術などを多く出願しています。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「液晶配向膜関連技術」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
【価格】 ※個別企業分析の対象企業は、特許総合力上位企業または任意にご指定可能。 |
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そのため、ご発注のタイミングによっては上記ランキングと順位、値が異なる可能性があります。
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パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】 ・特許総合力ランキング_上位30社リスト ・有効特許件数ランキング_上位30社リスト ・開発規模(出願件数)ランキング_上位30社リスト ・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ) ・母集団の公報リスト |
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