投稿日:2015年09月17日

ポストする

【自走・ロボット式掃除機】特許総合力トップ3はiROBOT(米)、シャープ、DYSON(英)

#電子部品・電子機器・電子材料

 弊社はこのほど、日本に出願された自走・ロボット型掃除機関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。

 日本市場におけるロボットタイプの自走式掃除機はiROBOTのルンバが大きなシェアを握っていますが、そのルンバの成功をきっかけに国内外を問わず多くの家電メーカーがロボット型掃除機を積極的に手掛けるようになりました。本調査では自走・ロボット型掃除機に関する技術の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。

 その結果、「総合力ランキング(注1)」では、1位 米・iROBOT、2位シャープ、3位 英・DYSONとなりました。


    【自走・ロボット型掃除機関連技術 特許総合力トップ5】(表1)

順位 企業名 総合力
(権利者スコア)
有効特許件数 個別力
(最高スコア)
1
IROBOT924.87975.8
2
シャープ336.312075.7
3
DYSON195.92066.2
4
パナソニック156.14273.9
5
ROYAL PHILIPS105.7766.3

自走・ロボット型掃除機関連技術

図1:自走・ロボット型掃除機関連技術 競合状況


 総合力1位のiROBOTは、充電ステーションの場所によらず適切な掃除を行い、かつ掃除機本体と適切にドッキングさせる技術の特許が高い注目度となっています。総合力2位のシャープは掃除機前輪におけるごみの絡まり等を減らす構造、3位DYSONは、障害物との接触を避ける技術に関する特許の注目度が高くなっています。


 総合力6位以下に独・VORWERKや、韓国・SAMSUNG ELECTRONICS、韓国・MONEUAL、台湾・UNIRING等、多くの外国企業が見られます。このうちMONEUALの特許はそのほとんどがコニカミノルタからの権利移転となっています。コニカミノルタはかつて多くの出願をしていましたが、現在は有効特許が存在しません。同様の企業として船井電機が挙げられます。


 本調査は日本に出願された特許を対象としていますが、上述のように外国企業による出願が多く見られます。そこで外国企業の中でも特にiROBOT、DYSONについて、これら2社が特許を権利化していく際にどういった企業が障害になっているか、また2社の特許がどのような企業の障害になっているかについて、引用情報を用いて調査しました(注2)。


 図2はiROBOTにおける先行企業及び追随企業を集計したものです(先行企業公報数6件以下、追随企業における1件は多数のため省略。注3)。


自走・ロボット型掃除機関連技術

図2:審査官引用から見たiROBOTの先行企業及び追随企業


 iROBOTの先行企業(引用数ランキング)を見ると、同社にとって最も障害となってきた企業はパナソニックであり、他にも多くの日本企業が並びます。一方の追随企業(被引用数ランキング)は先行企業と比べると少なく、また外国企業が中心となっています。


 図3はDYSONにおける先行企業及び追随企業を集計したものです(先行企業公報数3件以下、追随企業の1件は省略)。


自走・ロボット型掃除機関連技術

図3:審査官引用から見たDYSONの先行企業及び追随企業


 DYSONにとって最も障害となってきた企業は東芝であり、1件の差でパナソニックが続いています。これらの結果からパナソニックはiROBOT、DYSONの両社が特許出願する際に大きな障害となっていた企業であることが分かります。DYSONの追随企業としてはiROBOT、シャープが挙げられます。シャープは日本企業で唯一出願した特許の審査に際しiROBOT、DYSON両社の特許が引用されており、他の日本企業と比べこれら2社に近い技術を出願していることが考えられます。


 本分析の詳細については、定型レポート「自走・ロボット型掃除機関連技術」にてご覧いただけます。

定型レポートとは お問い合わせ・ご注文


(※1)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する、「パテントスコア」を企業や研究機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
(※2)iROBOT、DYSONが出願した特許において、拒絶理由通知、拒絶査定を「受けた」特許に対する引用先行文献(引用特許)を集計。
(※3)図2を例にとった図の見方・・・(先行企業)パナソニックの51件が引用されiROBOTの42件が拒絶理由通知、または拒絶査定を受けている。(追随企業)iROBOTの2件が引用されDYSONの4件が拒絶理由通知、または拒絶査定を受けている。


【調査対象の特許群について】 1993年から最新2015年7月末までに公開された特許公報が対象。公開、登録、公表、再公表のすべてが対象で、登録と、公開・公表・再公表が重複している場合は、登録を優先。企業等の集計単位は権利者ベースとする。


ランキングデータの販売

定型レポート 『自走・ロボット型掃除機関連技術』

参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。

【収録データ】
  ・特許総合力ランキング_上位30社リスト
  ・有効特許件数ランキング_上位30社リスト
  ・開発規模(出願件数)ランキング_上位30社リスト
  ・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ)
  ・母集団の公報リスト


サンプルデータはこちら


【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。

【価格】
50,000円(税抜)


自走・ロボット型掃除機関連技術 定型レポート、ランキングデータ お申込みフォーム

お申し込み内容
(複数選択可)
お名前
会社・組織名
部署/役職
  • 部署名
  • 役職名
メールアドレス

※ 法人ドメインのメールアドレス以外(携帯メール・フリーメール等)や、同業他社のお申し込みはお断りする場合がございます。

電話番号
詳細・その他

各種お問い合わせなどにつきましては、下記「詳細・その他」欄にご記入ください。

個人情報の取り扱いにつきまして

  • お預かりいたしましたお客様の個人情報は、株式会社パテント・リザルトの営業活動、及び情報提供のために使わせていただく場合がございます。
  • これらの個人情報は適切な安全対策のもと管理し、原則としてお客さまの同意なく第三者へ開示・提供いたしません。

当社プライバシーポリシーのページはこちら

特許ランキング一覧を見る

当社のウェブサイトはサイトの利便性の向上および品質維持・向上を目的にCookieを使用します。
Cookieの設定は、いつでもご利用のブラウザの設定により変更いただけます。
Cookieの無効化等をせずに閲覧される場合は、弊社のウェブサイト上の全ページでCookieを受信することに同意したものとさせていただきます。