弊社はこのほど、2021年11月5日までに日本の特許庁で公開された「車両用外部照明関連技術」について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用い、参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。
近年、自動車には、走行状況や天候に合わせライトを自動制御するヘッドライトや、多様な形態のビームパターンを実現させる自動車用ランプなど、さまざまな照明技術が搭載されています。今回の調査では日本の特許庁で公開されているこれら「車両用外部照明関連技術」全般について、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
集計の結果「総合力ランキング（※1）」では、1位 小糸製作所、2位 三菱電機、3位 スタンレー電気となりました（表1、図1）。
【車両用外部照明関連技術 特許総合力トップ5】（表1）
| 順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許件数 | 個別力 （最高スコア） |
|---|---|---|---|---|
| 小糸製作所 | 4,639.6 | 1,311 | 81.6 | |
| 三菱電機 | 1,519.2 | 152 | 78.8 | |
| スタンレー電気 | 1,478.3 | 928 | 73.0 | |
| LUMILEDS HOLDING（オランダ） | 1,082.7 | 115 | 78.4 | |
| ZKW GROUP（オーストリア） | 1,017.8 | 116 | 66.7 |
図1：車両用外部照明関連技術 競合状況
1位 小糸製作所の注目度の高い特許には、「車両の傾斜角度に応じて照射方向を変化させる車両用前照灯」や「半導体レーザーと蛍光体を組み合わせて白色光を発生させるための車両用灯具」などが挙げられます。
2位 三菱電機の注目度の高い特許には、「装置の大型化を抑えた簡易な構成で、照射方向を変更できる前照灯装置」や「配光ムラを抑えた前照灯モジュール又は前照灯装置」などが挙げられます。
3位 スタンレー電気の注目度の高い特許には、「LEDランプを光源とする車両用灯具」や「軽量かつ新規外観をもつ照明灯具」などが挙げられます。
そのほか、4位 LUMILEDS HOLDINGは「寿命を向上させた自動車ヘッドライト」などが、5位 ZKW GROUPは「自動車照明システムが正常に作動していない場合に、レーザービームによって人間に危険が及ぶことを回避するヘッドランプ用安全装置」などが注目度の高い特許として挙げられます。
6位以下にはパナソニックやトヨタ自動車、大日本印刷などがランクインしています。
本分析の詳細については、定型レポート「車両用外部照明関連技術」にてご覧いただけます。
（※1）総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する、「パテントスコア」を企業ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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