弊社はこのほど、独自に分類した電気機器業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「電気機器業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、パナソニックの25,390件、次いで東芝の15,410件、日立製作所の13,117件となりました。
【電気機器業界 他社牽制力ランキング2013 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
パナソニック | 25,390 | |
東芝 | 15,410 | |
日立製作所 | 13,117 | |
ソニー | 11,527 | |
三菱電機 | 9,802 | |
シャープ | 9,386 | |
NEC | 7,313 | |
富士通 | 6,839 | |
三洋電機 | 5,719 | |
ルネサスエレクトロニクス | 3,818 | |
1位パナソニックの最も引用された特許は、「発光装置(特願2002-218989)」で、ROYAL PHILIPS(蘭)やSAMSUNG ELECTRONICS(韓)、OSRAM(独)などによる後発の特許16件の審査過程で拒絶理由として引用されています。
そのほか、「光源装置(特願2001-114502)」がSEOUL SEMICONDUCTOR(韓)や電気化学工業などの後発特許13件に、「LEDランプ(特願2003-086485)」がROYAL PHILIPSや京セラなどの後発特許11件に引用されており、引用された件数の多い上位特許にはLED照明関連の技術が多くみられます。
2位東芝の最も引用された特許は、「コグニティブ無線システム(特願2006-126949)」で、後発の特許15件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはQUALCOMM(米)の4件、SAMSUNG ELECTRONICS(韓)の3件、ROYAL PHILIPS(蘭)の2件、ソニーの2件などとなっています。そのほか、放電プラズマを用いた気流発生装置に関する「翼(特願2007-120792)」がGENERAL ELECTRIC(米)や京セラなどの後発特許12件に、複合機に関する「カラー画像形成装置と画像形成方法(特願2005-121437)」がリコーの後発特許12件に引用されています。
3位日立製作所の最も引用された特許は、「電力伝送システム並びに電力伝送および情報通信システム(特願1997-242565)」で、パナソニックやQUALCOMMなど15件の後発特許の審査過程で拒絶理由として引用されています。そのほか、「タッチ位置検出装置及びタッチ指示処理装置(特願1994-220205)」がセイコーエプソンやキヤノンなどの後発特許11件に、「集光型太陽光発電装置(特願1999-293473)」が京セラやトヨタ自動車などの後発特許10件に引用されています。
日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通 知または拒絶査定)として引用された公報を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2014年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出 願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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