弊社はこのほど、独自に分類した情報・通信業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「情報・通信業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、NTTの4,172件、次いでNTTドコモの1,510件、エリクソンの556件となりました。
【情報・通信業界 他社牽制力ランキング2013 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
NTT | 4,172 | |
NTTドコモ | 1,510 | |
エリクソン(スウェーデン) | 556 | |
日本放送協会 | 524 | |
MICROSOFT(米) | 519 | |
KDDI | 466 | |
日立ソリューションズ | 443 | |
バンダイナムコゲームス | 434 | |
セガ | 282 | |
東芝デジタルメディアエンジニアリング | 280 | |
1位NTTの最も引用された特許は、「非接触ICカードシステムとそのリーダライタおよび非接触ICカード(特願2000-47115)」で、後発の特許12件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはQUALCOMM(米)の5件、長野日本無線の2件のほか、日産自動車、パナソニック、パイオニア、エクォス・リサーチなどとなっています。
2013年に、NTTの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はNEC、次いで富士通、三菱電機となっています。
2位NTTドコモの最も引用された特許は、「携帯型電子機器、電子機器、振動発生器、振動による報知方法および報知制御方法(特願2001-228390)」で、後発の特許16件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはIMMERSION(米)の4件、京セラの3件、リコーの2件をはじめ、ジャパンディスプレイ、MICROSOFT(米)、SAMSUNG ELECTRO-MECHANICS(韓)などとなっています。
2013年に、NTTドコモの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はQUALCOMM(米)の249件となっています。
3位エリクソンの最も引用された特許は、「ピコ基地局を有する無線アクセスネットワークにおけるアクセス制御(特願2008-534495)」で、後発の特許13件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはQUALCOMM(米)の7件、AT & T MOBILITY II(米)の2件をはじめ、HUAWEI DEVICE(中国)、SAMSUNG ELECTRONICS(韓)などとなっています。
2013年に、エリクソンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はQUALCOMM(米)、次いでALCATEL-LUCENT(仏)、NECとなっています。
日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された公報を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2014年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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