弊社はこのほど、独自に分類した遊技機(パチンコ・パチスロ)業界の企業を対象に、2014年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「パチンコ・パチスロ業界 他社牽制力ランキング2014」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2014年に最も引用された企業は、SANKYOの1,510件、次いでユニバーサルエンターテインメントの970件、サミーの764件となりました。
【パチンコ・パチスロ業界 他社牽制力ランキング2014 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
SANKYO | 1,510 | |
ユニバーサルエンターテインメント | 970 | |
サミー | 764 | |
ソフィア | 676 | |
大一商会 | 533 | |
平和 | 496 | |
三洋物産 | 470 | |
京楽産業 | 467 | |
オリンピア | 432 | |
ニューギン | 389 | |
1位SANKYOの最も引用された特許は、「遊技状態に付加価値を付与し、変動表示部における特別表示結果を期待させる遊技機(特許第5048973号)」および「可変表示ゲームにおいて、停止図柄態様に対する期待感を高める遊技機(特許第4495937号)」、「特別図柄の変動に対するリーチ発展への遊技者の期待感を持続させることのできる遊技機(特許第4376541号)」の3件で、それぞれが後発の特許13件の審査過程で拒絶理由として引用されています。
2014年全体で、SANKYOの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京楽産業となっており、三洋物産、サミー、ソフィアと続いています。
2位ユニバーサルエンターテインメントの最も引用された特許は、「従来の遊技機と同等のセキュリティを維持しつつ、サブCPUの制御内容に応じてメインCPUの制御内容を変えることが可能な遊技機」に関する特許(特願2008-142245)で、後発の特許13件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には、サミーの5件のほか、大都技研、オリンピアのそれぞれ4件となっています。
2014年全体で、ユニバーサルエンターテインメントの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はSANKYOとなっており、京楽産業、三洋物産と続いています。
3位サミーの最も引用された特許は、「事前に抽選結果やリーチの有無などを暗示するときに生じるトラブルを回避可能なパチンコ遊技機」に関する特許(特願2004-64881)で、後発の特許20件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この20件のうち、19件がSANKYOの特許となっています。このほかには、「パチンコ遊技機の遊戯と演出の制御」に関する特許(特許第5656182号)や「遊技者ごとの履歴を管理することのできる遊技機システム」に関する特許(特許第4730971号)などが引用件数の多い特許として挙げられます。
日本特許庁に特許出願され、2014年12月までに公開されたすべての特許のうち、2014年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2015年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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