弊社はこのほど、独自に分類したゴム製品業界の企業を対象に、2015年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「ゴム製品業界 他社牽制力ランキング2015」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2015年に最も引用された企業は、ブリヂストンの1,244件、次いで横浜ゴムの711件、住友ゴム工業の601件となりました。
【ゴム製品業界 他社牽制力ランキング2015 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
ブリヂストン | 1,244 | |
横浜ゴム | 711 | |
住友ゴム工業 | 601 | |
東洋ゴム工業 | 371 | |
住友理工 | 296 | |
MICHELIN | 102 | |
三ツ星ベルト | 98 | |
バンドー化学 | 97 | |
ニッタ | 86 | |
THE GOODYEAR TIRE & RUBBER | 56 | |
1位ブリヂストンの最も引用された特許は、「低ヒステリシスなゴムの調製」に関する特許(特許第5205056号)で、後発の特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には横浜ゴムの8件、KJケミカルズ、ARKEMA FRANCEの各1件となっています。次いで、「低発熱性および耐摩耗性に優れているタイヤ」に関する特許(特願2007-043805)が、後発特許8件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2015年に、ブリヂストンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は住友ゴム工業の180件、次いで、横浜ゴムの130件、MICHELINの62件となっています。
2位横浜ゴムの最も引用された特許は、昨年に引き続き「製造コストを低減し、耐久性の向上を図ったタイヤ」に関する特許(特許第4501326号)で、後発の特許14件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この14件は全てブリヂストンの特許となっています。このほかには「接地面圧の均一化を可能にした非空気式タイヤ」に関する特許(特願2008-139408)や「タイヤ補強用スチールコード」に関する特許(特願2008-222283)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2015年に、横浜ゴムの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はブリヂストンの225件、次いで、住友ゴム工業の105件となっています。
3位住友ゴム工業の最も引用された特許は、「耐久性、乗心地性、操縦安定性の向上を図ったタイヤ」に関する特許(特願1992-108677)で、後発の特許12件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この12件は全てブリヂストンの特許となっています。このほかには「重荷重用空気入りタイヤ」(特許第3493190号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2015年に、住友ゴム工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はブリヂストンの222件、次いで、横浜ゴムの79件となっています。
日本特許庁に特許出願され、2015年12月までに公開されたすべての特許のうち、2015年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2016年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
ランキングデータの販売
本ランキングに関するさらに詳しい情報を、下記の通り販売しています。
ゴム製品業界 他社牽制力ランキング2015 ご提供データ
1)ランキングトップ30社
ゴム製品業界の被引用件数上位30社のランキング
2)被引用件数上位100件のリスト
ゴム製品業界の被引用件数上位100件および引用先の特許との対応を掲載
【価格】
50,000円(税抜)
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
その他、審査官引用分析に関する特定企業の調査依頼も別途承ります。