弊社はこのほど、独自に分類したハウスメーカーを対象に、2016年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「ハウスメーカー 他社牽制力ランキング2016」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2016年に最も引用された企業は、ミサワホーム、次いで積水ハウス、大和ハウス工業となりました。
【ハウスメーカー 他社牽制力ランキング2016 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
ミサワホーム | 247 | |
積水ハウス | 184 | |
大和ハウス工業 | 142 | |
トヨタホーム | 118 | |
旭化成ホームズ | 86 | |
パナホーム | 84 | |
住友林業 | 73 | |
三井ホーム | 20 | |
ヤマダ・エスバイエルホーム | 6 | |
サンヨーホームズ | 5 | |
1位ミサワホームの最も引用された特許は、三協立山との共同保有特許である「制振装置」(特願2005-335221 )で、後発の特許5件の審査過程で拒絶理由として引用されています。同特許に対する後発企業は、住友ゴム工業が4件と最も多くみられます。
2016年に、ミサワホームの特許によって影響を受けた件数が多い企業はトヨタホームと旭化成ホームズ(各19件)、大和ハウス工業(18件)などが挙げられます。
2位積水ハウスの最も引用された特許は、「接着系アンカーボルト」(特許第5050983号)および「耐力壁」(特許第3811320号)で、それぞれが後発の特許3件の審査過程で拒絶理由として引用されています。
2016年に、積水ハウスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は大和ハウス工業(24件)で、トヨタホーム(14件)、旭化成ホームズ(12件)と続いています。
3位大和ハウス工業の最も引用された特許は、「エネルギーマネジメントシステム」(特許第5782233号)で、後発の特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されています。同特許に対する後発企業は、京セラの3件、パナソニックIPマネジメント、NEC、日立製作所、日産自動車、シャープ、東芝などの各1件がみられます。
2016年に、大和ハウス工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はパナソニック(8件)で、京セラ(7件)、トヨタホーム(6件)と続いています。
日本特許庁に特許出願され、2016年12月までに公開されたすべての特許のうち、2016年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2017年4月21日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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