弊社はこのほど、独自に分類した遊技機(パチンコ・パチスロ)業界の企業を対象に、2016年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「パチンコ・パチスロ業界 他社牽制力ランキング2016」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2016年に最も引用された企業は、SANKYO、次いでサミー、ユニバーサルエンターテインメントとなりました。
【パチンコ・パチスロ業界 他社牽制力ランキング2016 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
SANKYO | 2,015 | |
サミー | 1,076 | |
ユニバーサルエンターテインメント | 995 | |
ソフィア | 898 | |
京楽産業 | 853 | |
平和 | 705 | |
ニューギン | 579 | |
三洋物産 | 566 | |
大一商会 | 559 | |
大都技研 | 530 | |
1位SANKYOの最も引用された特許は、「パチンコ遊技機のデータ処理」に関する技術(特許第4819015号)で、三洋物産の後発の特許49件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「スロットマシンにおける3 D画像表示の負荷を軽減するとともに、背景に応じた適切な予告表示をする技術」(特許第5229976号)や「予告演出の制御に関する技術」(特許第4346855号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2016年に、SANKYOの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京楽産業(692件)で、三洋物産(348件)、サミー(204件)と続いています。
2位 サミーの最も引用された特許は、「特定役の当選時に遊技者にとって有利な特典を与えるための技術」(特許第5311683号)で、SANKYOやニューギン、京楽産業などの後発の特許14件の審査過程で拒絶理由として引用されています。
2016年に、サミーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京楽産業(285件)で、SANKYO(222件)、三洋物産(161件)と続いています。
3位 ユニバーサルエンターテインメントの引用された件数の多い特許には、「遊技の興趣を向上させる振分装置」に関する特許(特願2004-251652)や「大当たり時に変化をつけて遊技者を飽きさせないようにする技術」(特許第5163980号)などが挙げられます。
2016年に、サミーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はSANKYO(181件)で、京楽産業(150件)、三洋物産(128件)と続いています。
日本特許庁に特許出願され、2016年12月までに公開されたすべての特許のうち、2016年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2017年4月21日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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