弊社はこのほど「食品業界」を対象に、2020年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「食品業界 他社牽制力ランキング2020」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2020年に最も引用された企業は、キリンホールディングス、次いで味の素、日本たばこ産業となりました。
【食品業界 他社牽制力ランキング2020 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
キリンホールディングス | 308 | |
味の素 | 287 | |
日本たばこ産業 | 202 | |
サントリーホールディングス | 189 | |
アサヒグループホールディングス | 160 | |
PHILIP MORRIS PRODUCTS(米) | 146 | |
明治ホールディングス | 135 | |
不二製油グループ本社 | 134 | |
日清製粉グループ本社 | 110 | |
NESTEC | 102 | |
※当ランキングでは、企業グループを考慮した名寄せを行っております。
2位 味の素の最も引用された特許は「表面への高ピール強度の導体層の形成が可能な硬化物が得られる樹脂組成物」に関する技術で、三菱ガス化学などの計3件の審査過程で引用されています。このほか「カフェインの摂り過ぎの恐れがなく日常的に飲める、好ましい生理学的効果のあるクロロゲン酸類飲含有飲料」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、花王などの計3件の拒絶理由として引用されています。
2020年に、味の素の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、昭和電工マテリアルズ(17件)、次いで花王(8件)、三菱ガス化学(7件)となっています。
3位 日本たばこ産業の最も引用された特許は「非燃焼型香味吸引器、香喫味源ユニット及び霧化ユニット」に関する技術で、NICOVENTURES TRADINGの「エアロゾル供給デバイス」関連特許3件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2020年に、日本たばこ産業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、PHILIP MORRIS PRODUCTS(37件)、次いでNICOVENTURES TRADING(15件)、BRITISH AMERICAN TOBACCO(7件)となっています。
そのほか、4位 サントリーホールディングスは「原料中の麦芽の使用比率を高率とした麦芽発酵飲料」、5位 アサヒグループホールディングスは「非発酵ビール様発泡性飲料の製造方法」が、最も引用された特許として挙げられます。
日本特許庁に特許出願され、2020年12月までに公開されたすべての特許のうち、2020年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2021年5月1日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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