弊社はこのほど「半導体製造装置業界」を対象に、2024年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「半導体製造装置業界 他社牽制力ランキング2024」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2024年に最も引用された企業は、東京エレクトロン、次いでSCREENホールディングス、APPLIED MATERIALS(米)となりました。
【半導体製造装置業界 他社牽制力ランキング2024 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
東京エレクトロン | 937 | |
SCREENホールディングス | 428 | |
APPLIED MATERIALS(米) | 347 | |
ディスコ | 277 | |
アルバック | 154 | |
東京精密 | 133 | |
LAM RESEARCH(米) | 121 | |
芝浦メカトロニクス | 112 | |
ASML NETHERLANDS(蘭) | 94 | |
KOKUSAI ELECTRIC | 86 | |
1位 東京エレクトロンの最も引用された特許は「基板の表面、面取り部および裏面を、1つの洗浄装置で効率的に洗浄できる基板洗浄装置」で、SCREENホールディングスの計6件の審査過程で引用されています。このほかには「強力に洗浄できるようにした基板処理装置」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、こちらもSCREENホールディングスの計4件の拒絶理由として引用されています。
2024年に、東京エレクトロンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はAPPLIED MATERIALS(137件)、次いでSCREENホールディングス(73件)となっています。
2位 SCREENホールディングスの最も引用された特許は「分類性能を向上した画像分類装置」に関する技術で、東洋製缶グループホールディングスなどの計3件の審査過程で引用されています。このほか「配線領域が狭い場合でも配線漏れを抑制できる配線データ生成装置」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、ニコンなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2024年に、SCREENホールディングスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は東京エレクトロン(69件)、次いでAPPLIED MATERIALS(18件)です。
3位 APPLIED MATERIALSの最も引用された特許は「基板を処理チャンバ間で浮上移動させる基板移送システム」に関する技術で、東京エレクトロンなど計7件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2024年に、APPLIED MATERIALSの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は東京エレクトロン(54件)、次いでLAM RESEARCH(47件)となっています。
そのほか、4位 ディスコは「レーザー加工条件を迅速に設定できる非破壊検出方法」、5位 アルバックは「成膜装置及び成膜方法」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2024年12月までに公開された全特許のうち、2024年1月~12月末の期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を対象に、抽出・集計をしています。
また本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2025年5月時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
なお各企業の業種につきましては、総務省の日本標準産業分類等を参考に分類しています。
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