弊社はこのほど「繊維・紙・パルプ業界」を対象に、2025年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2025」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2025年に最も引用された企業は、東レ、次いで東洋紡、帝人となりました。
【繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2025 上位10社】
| 順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
|---|---|---|
| 東レ | 1,194 | |
| 東洋紡 | 436 | |
| 帝人 | 363 | |
| 王子ホールディングス | 348 | |
| 大王製紙 | 304 | |
| ユニチカ | 222 | |
| 日本製紙 | 169 | |
| 三菱製紙 | 123 | |
| 3M(US) | 98 | |
| グンゼ | 92 | |
1位 東レの最も引用された特許は「メラミン樹脂で被覆し、優れた絶縁性を持つ磁性体材料」に関する技術で、富士フイルムなどの計16件の審査過程で引用されています。このほかには「十分な力学特性を兼ね備え、かつ火災時に有毒ガスの発生を抑制する航空機用内装材」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、三菱ケミカルなどの計5件の拒絶理由として引用されています。
2025年に、東レの特許による影響を受けた企業としては三菱ケミカル、富士フイルム、レゾナックなどが挙げられます。
2位 東洋紡の最も引用された特許は「電子部品の汚染等を防止でき、静電防止性を有する、包装材及び包装袋」に関する技術で、大日本印刷の計4件の審査過程で引用されています。このほか「高耐熱性寸法安定性のポリイミドフィルムを基材とした積層体」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、信越ポリマーなどの計3件の拒絶理由として引用されています。
2025年に東洋紡の特許による影響を受けた企業としては東洋紡エムシー、三菱ケミカル、大日本印刷などが挙げられます。
3位 帝人の最も引用された特許は「軽量で形状自由度が高く、衝撃エネルギーを効率よく吸収できる衝撃吸収部材」に関する技術で、東洋紡エムシーなどの計5件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2025年に、帝人の特許による影響を受けた企業としては三菱ケミカル、東レ、LG CHEM(KR)などが挙げられます。
4位 王子ホールディングスは「透明性と強度を兼ね備えた粘着シートを形成し得る粘着剤組成物」、5位 大王製紙は「テープ式とパンツ型の両方で自由に位置決めできる紙おむつ」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2025年12月までに公開された全特許のうち、2025年1月~12月末の期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を対象に、抽出・集計をしています。
また本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2026年5月時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
なお各企業の業種につきましては、総務省の日本標準産業分類等を参考に分類しています。
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