弊社はこのほど、独自に分類した化学業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「化学業界 特許資産の規模ランキング2011」をまとめました。2010年4月1日から2011年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。このランキングにより、件数比較では見られない、特許総合力の評価が可能になります。
集計の結果、上位3位は前年と同じで、1位は富士フイルム、2位 花王、3位 積水化学工業となりました。
【化学 特許資産規模ランキング2011 トップ10】
順位 | 前年 順位 |
企業名 | 特許資産規模 (pt) |
登録件数 |
---|---|---|---|---|
富士フイルム | 71,102 | 1,961 | ||
花王 | 26,910 | 1,094 | ||
積水化学工業 | 20,597 | 486 | ||
日東電工 | 18,537 | 544 | ||
DIC | 16,419 | 398 | ||
信越化学工業 | 16,200 | 450 | ||
昭和電工 | 14,052 | 344 | ||
日立化成工業 | 14,037 | 371 | ||
三菱化学 | 13,097 | 366 | ||
三井化学 | 12,845 | 361 | ||
1位 富士フイルムの注目度の高い特許には、「高輝度の有機EL素子」や、「デジカメ画像などのデータ転送装置」に関する技術などがあります。
また、2位 花王は、「おむつなどに使われる吸収性素材」や「インクジェット記録用の水系インク」に関する技術などが、3位 積水化学工業は、「電極間の導電性を高める粒子」や「熱伝導性感圧接着剤」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられます。
上位10社中で、昨年から最も順位を上げたのは、7位の昭和電工です。登録件数が前年比で大きく伸びたことなどが影響し、前年から12ランク上昇しました。固体電解コンデンサやカーボンナノチューブなどの分野で注目度の高い特許を保有しています。
ランキングデータの販売
本ランキングの更に詳しいデータを下記の通り販売しております。
化学 特許資産規模ランキング2011
・化学業界 特許資産規模ランキング 上位100(2010年度と全期間)
(掲載項目:特許資産規模順位、前年順位、企業名、特許資産規模ポイント、登録件数、登録特許件数順位)
・化学業界 特許件数ランキング 上位100社リスト(2010年度と全期間)
(掲載項目:登録特許件数順位、前年順位、企業名、登録件数、特許資産規模ポイント、特許資産規模順位)
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2011年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
【価格】
50,000円(税抜)
【調査対象期間】
2010年4月1日から2011年3月31日までに登録された特許を対象に集計。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。