弊社はこのほど、独自に分類した「情報通信」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「情報通信業界 特許資産規模ランキング2012」をまとめました。2011年4月1日から2012年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
集計の結果、1位 NTT、2位 NTTドコモ、3位 MICROSOFTとなりました。
【情報通信 特許資産規模ランキング2012】
順位 | 前年 順位 |
企業名 | 特許資産 規模 (pt) |
登録 件数 |
---|---|---|---|---|
NTT | 39,154 | 1,662 | ||
NTTドコモ | 24,056 | 803 | ||
MICROSOFT | 20,847 | 755 | ||
ヤフー | 12,733 | 312 | ||
ERICSSON | 10,866 | 370 | ||
日本放送協会 | 6,385 | 360 | ||
KDDI | 5,299 | 391 | ||
野村総合研究所 | 4,503 | 144 | ||
オプティム | 2,345 | 19 | ||
FRANCE TELECOM | 1,945 | 72 | ||
1位のNTTは、広域データ交換や光集積回路、光通信システムなどの分野に強みを持っています。注目度の高い特許には、「無線ネットワーク間通信の中継」に関する技術や、「レーザ光を偏向するための光制御素子」に関する技術などがあります。
2位のNTTドコモは、無線通信の中でも、直交周波数分割多重方式や無線リソース割り当て、通話以外の無線通信機能などの分野に登録特許が増えています。注目度の高い特許には、「LTE方式の移動通信システムなどにおけるハンドオーバ処理時に、ユーザデータを正しい順序で移動局に転送できるハンドオーバ方法及び無線基地局」に関する技術や、「携帯電話のキー操作性の向上を図る技術」などがあります。
3位の米MICROSOFTの昨年登録された特許には、ネットワークシステムにおける機密保護や、計算機におけるファイル管理、検索エンジンなどの分野に関するものが多く見られます。
そのほか、上位10社中で前年から大きくランクを上げた企業としては、ヤフー、オプティム、FRANCE TELECOMなどが挙げられます。
※記事の一部に誤りがあったため、2012年10月10日に修正いたしました。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2012年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名
が異なる特許が含まれる可能性があります。
※前年の順位は、現在の権利者情報に基づき、2011年3月末時点のポイントを集計した結果です。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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・情報通信 特許資産規模ランキング(全期間トップ100と2011年度のトップ50)
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