弊社はこのほど、米国における3D映像関連技術に関して、参入企業の競争力に関する調査を行いました。1980年から2011年6月末までに米国特許商標庁で公開された3D映像関連技術の特許群を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング(※)」を集計しました。
集計の結果、1位 RealD、2位 STEREOGRAPHICS、3位 パナソニックとなりました。
【3D映像関連技術 米国特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
RealD | 250.0 pt | 42 | 72.4 pt | |
STEREOGRAPHICS | 112.5 pt | 11 | 72.4 pt | |
パナソニック | 108.6 pt | 45 | 63.6 pt | |
VISIONSENSE | 97.1 pt | 8 | 67.7 pt | |
キヤノン | 79.9 pt | 59 | 57.0 pt |
図1:米国 3D映像関連技術 競合状況
1位 RealDは、3次元映像技術の開発、ライセンスを専門に行う企業です。同社の技術は、3D映画を中心に広く普及していますが、家庭向け3Dテレビの開発でソニーと提携するなど、商用から一般向けまで幅広く事業を展開しています。出願件数自体は突出していませんが、注目度の高い特許を保有していることから、総合力で1位となり、他社を引き離しています。
日本企業ではパナソニックが2位に、キヤノンが5位にランクインしています。パナソニックは、「3次元構造情報から生成した2次元画像を立体表示する技術」や、「臨場感のあるコミュニケーションができる3次元画像通信端末に関する技術」などに注目度の高い特許があります。
また、キヤノンは、「小型、安価で機動性に優れた高品位の立体映像撮影装置に関する技術」や、「簡単な構成で立体画像を生成するための技術」などに注目度の高い出願が見られます。
その他の日本企業では、ソニー、有沢製作所がトップ10にランクインしているほか、 オリンパス、富士フイルム、東芝、HOYA、シャープなどが上位にランクインしています。
本分析の詳細については、定型レポート「米国 3D映像関連技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
1980年から2011年6月末までに公開された特許が対象。
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定型レポート 『米国 3D映像関連技術』
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
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特許総合力ランキングデータ 『米国 3D映像関連技術』
パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】
・特許総合力ランキング 上位30社リスト
・有効特許件数ランキング 上位30社リスト
・開発規模(出願件数)ランキング 上位30社リスト
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