弊社はこのほど、日本に出願された車両用塗装関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめました。
自動車製造における塗装プロセスは非常に長い工程からなり、またVOC(揮発性有機化合物)の排出が多いことから、コスト面、環境面から改善が求められています。近年ではさまざまな企業からこれらの課題を克服する技術が提案されています。本調査では車両用塗装関連技術の特許を広く集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
その結果、「総合力ランキング(注1)」では、1位 関西ペイント、2位 日本ペイントと、塗料業界国内2強が総合力ランキングでも2強となりました。
【車両用塗装関連技術 特許総合力トップ5】(表1)
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
有効 特許件数 |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
関西ペイント | 1124.3 | 219 | 84.4 | |
日本ペイント | 817.9 | 135 | 82.0 | |
BASF COATINGS | 381.2 | 42 | 66.0 | |
トヨタ自動車 | 241.2 | 71 | 68.6 | |
新日鉄住金 | 235.7 | 76 | 70.5 | |
図1:車両用塗装関連技術 競合状況
総合力1位の関西ペイントはウェットオンウェット法に関する特許に、2位の日本ペイントは電着塗装関連に注目度の高い特許が多い点に特徴があります。
自動車製造ラインの一部である車両用塗装の技術は、完成車メーカーと塗料メーカーの共同開発が盛んであり、非常に多くの共同出願が見られます。図2は本分野における総合力上位2社について完成車メーカーとの共同出願状況を集計し、比較したものです。両社とも特にトヨタ自動車との共同出願が多くなっています。本田技研工業、日産自動車、トヨタ自動車の3社に大きな差は見られませんが、マツダは日本ペイントとの共同出願が非常に多く、ダイハツ工業は関西ペイントのみと共同出願を行っています。
図2:関西ペイントと日本ペイントの共同出願状況比較
本分析の詳細については、定型レポートの「車両用塗装関連技術」に掲載しています。
(注1):総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する、「パテントスコア」を企業や研究機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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