【チョコレート】特許総合力トップ3は不二製油、日清オイリオグループ、明治

　弊社はこのほど、日本に出願されたチョコレート関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用い、参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。

　本調査では、1993年から2015年6月末までに日本の特許庁で公開された関連特許1,846件を対象として、特許の質と量から総合的に参入企業の競争力を見た「特許総合力ランキング（注1）」を集計しました。

　その結果、1位 不二製油、2位 日清オイリオグループ、3位 明治となりました（表1、図1）。

　　　　【チョコレート関連技術　特許総合力トップ5】（表1）

図1：チョコレート関連技術　競合状況

　1位 不二製油の注目度の高い特許には、「油性菓子や乳飲料の油性感を改善する製菓用油脂」などが挙げられます。

　2位 日清オイリオグループの注目度の高い特許には、「カカオ脂の代用脂やチョコレートの硬度調整剤として優れるハードバターの分別製造方法」などが挙げられます。

　3位 明治の注目度の高い特許には、「焼き菓子等の含気泡食材とチョコレート等の油脂性菓子を組み合わせた風味・食感に優れる複合油脂性菓子」などが挙げられます。

　そのほか、4位 NESTECは、「白色剤と安定化システムとを有する保存安定性の液体白色化組成物」などが、5位 森永製菓は、「透かし模様の付いた斬新なデザインの油性菓子」などが注目度の高い特許として挙げられます。

　6位以下では、ロッテ、江崎グリコ、芥川製菓、ユーハ味覚糖などの企業が上位にランクインしています。

　近年では多種多様なチョコレート製品が発売されており、中でも森永製菓の「ベイク」や明治の「トロットショコラ」のようないわゆる「焼きチョコレート」は、暑い夏場でも溶けないチョコレートとして人気を集めています。

　図2は、本調査の対象特許1,846件のうち、焼きチョコレート関連特許171件について出願年別の特許件数を集計したグラフです。棒グラフ（右軸）は焼きチョコレート関連特許全体の特許件数を示しており、折れ線グラフ（左軸）は主要5社の企業別特許件数を示しています。全体の特許件数は2012年に大きく増加しており、焼きチョコレートの人気との関連がうかがえます。

図2：総合力上位5社の焼きチョコレート関連特許の出願件数推移

　森永製菓の焼きチョコレート関連特許には、「焼成チョコレート菓子の内部をしっとりと軟らかい、とろけるような食感にする技術」などが、明治には、「中心部までパリパリとした食感でありながら、焦げを感じない油脂性菓子」などが挙げられます。2012年以降焼きチョコレート関連特許を特に多く出願している不二製油には、「油脂の融点を超える40℃以上の耐熱性があり、チョコレート表面から内部までソフトで滑らかな食感であり、口溶け、風味に優れるチョコレート類」などが、焼きチョコレート関連特許として挙げられます。

　本分析の詳細については、定型レポート「チョコレート関連技術」にてご覧いただけます。

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【収録データ】
　　・特許総合力ランキング　上位30社リスト
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