弊社はこのほど、リニアモータ関連技術について競合分析を行い、参入企業に関する調査結果をまとめました。
1993年から2012年3月末までに日本の特許庁から公開された関連特許4,781件を対象に、個別特許スコアリング指標「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」を集計しました。
集計の結果、1位 安川電機、次いで2位 パナソニック、3位 THKとなりました。
【リニアモータ関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 権利者 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許 件数 |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
安川電機 | 854.8 pt | 215 | 74.1pt | |
パナソニック | 631.3 pt | 105 | 79.0 pt | |
THK | 520.5 pt | 79 | 76.0 pt | |
ヤマハ発動機 | 455.8 pt | 39 | 72.9 pt | |
キヤノン | 344.8 pt | 57 | 71.7 pt | |
図1:リニアモータ関連技術 競合状況
1位安川電機の注目度の高い特許には、「工作機のテーブル送りなどに用いられるムービングコイル形のリニアモータ」や、「メンテナンスが不要な、低コストで電機子の冷却性能を向上できるリニアモータの冷却装置」などが挙げられます。
2位パナソニックの注目度の高い特許には、「リニアモータを用いた自動ドア開閉装置」や、「シリンダ内でピストンを往復運動させ圧縮ガスを生成するリニアコンプレッサの駆動装置」などが挙げられます。
3位THKは、「移動子軸の回転角度を制御できる直線・回転複合アクチュエータシステム」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられます。
そのほか、4位のヤマハ発動機は、「複数のリニアモータを設けた状態で使用されるリニアモータユニット」などが、5位のキヤノンは、「半導体露光機のステージ装置に関する技術」などが、注目度の高い技術にあります。
※パナソニック:パナソニック、パナソニック電工、三洋電機
※ヤマハ発動機:ヤマハ発動機、ヤマハモーターエレクトロニクスを含む
本分析の詳細については、定型レポート「リニアモータ関連技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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