弊社はこのほど、日本に出願された車載用レーダー関連技術について、参入企業に関する調査結果をまとめました。
近年自動車の安全技術が活発になっており、特に予防安全(アクティブセイフティ)技術はこれまで以上に事故を減らす技術として積極的に研究・開発が進められています。予防安全技術の中でレーダーは車間距離制御や衝突被害軽減等のため、非常に重要な技術となっております。本調査では車載用レーダー技術関連の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
その結果、「総合力ランキング(※)」では、1位 デンソー、2位 富士通テン、3位 三菱電機となりました(下表、図1)。
【車載用レーダー関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者 スコア) |
有効 特許 件数 |
個別力 (最高 スコア) |
---|---|---|---|---|
デンソー | 1152.7 | 173 | 83.8 | |
富士通テン | 817.6 | 136 | 85.4 | |
三菱電機 | 770.1 | 138 | 75.0 | |
本田技研工業 | 729.0 | 148 | 80.1 | |
トヨタ自動車 | 682.7 | 175 | 85.4 | |
【図1】車載用レーダー技術 競合状況
1位デンソーの注目度が高い特許には、反射波が得られない場合でも先行車両を識別しながら継続的に認識することを可能とする「先行車両認識装置」が挙げられます。また同社は2000年代後半に減少していた出願が2010年になり再度増加していることが特徴です(図2)。
【図2】車載用レーダー技術 総合力上位企業 出願状況
2位富士通テンの注目度が高い特許には、物標変位が大きい場合でも連続性を維持するように物標位置を推定する「レーダ装置、及び物標検出方法」が挙げられます。なお、本特許はトヨタ自動車との共同出願となっています。富士通テンは2008年に大きく出願件数を増やしていますが、この年はトヨタ自動車も同時に出願件数を増やしており、両社の共同出願も非常に多くなっています。
3位三菱電機の注目度が高い特許は、隣接した目標物からの受信信号の干渉を抑えて目標検出ができるようにする「FM-CWレーダ装置」が挙げられます。同社も近年出願件数が増加傾向にあります。
6位以下ではBOSCH、日産自動車、日立オートモーティブシステムズ、富士通、村田製作所等の企業が上位にランクインしています。
本分析の詳細については、定型レポート「車載用レーダー」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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