弊社はこのほど、2020年4月30日までに日本の特許庁で公開された「廃棄物からの有価金属の回収技術」について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用い、参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。
有価金属はリチウムイオン電池などの廃棄物中に多く含まれ、鉱物資源に乏しい我が国にとって、回収技術が欠かせないものとなっています。今回の調査では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
集計の結果、「総合力ランキング(※1)」では、1位 住友金属鉱山、2位 JX金属、3位 田中貴金属工業となりました(表1、図1)。
【廃棄物からの有価金属の回収技術 特許総合力トップ5】(表1)
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許件数 | 個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
住友金属鉱山 | 518.8 | 144 | 82.5 | |
JX金属 | 504.1 | 136 | 72.1 | |
田中貴金属工業 | 151.3 | 27 | 70.4 | |
三菱マテリアル | 174.6 | 46 | 64.8 | |
DOWAエコシステム | 143.5 | 34 | 72.4 |
図1:廃棄物からの有価金属の回収技術 競合状況
1位 住友金属鉱山の注目度の高い特許には、「廃リチウムイオン電池からの有価金属の回収方法」や「白金族元素の分離回収方法」に関する技術などが挙げられます。
2位 JX金属は、「リチウムイオン電池スクラップの浸出方法及び、有価金属の回収方法」や「ITOスクラップからの有価金属の回収方法」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられます。
3位 田中貴金属工業の注目度の高い特許には、「白金族元素の回収装置」「貴金属吸着用活性炭並びに貴金属吸着フィルター及び貴金属回収方法」に関する技術などが挙げられます。
また、4位 三菱マテリアルは「コバルト・ニッケルの浸出方法」などが、5位 DOWAエコシステムは「焼却灰からの貴金属回収方法」などが注目度の高い特許として挙げられます。
そのほか、6位以下には日本冶金工業、九州大学などがランクインしています。
本分析の詳細については、定型レポート「廃棄物からの有価金属の回収技術」にてご覧いただけます。
(※1)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する、「パテントスコア」を企業ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
定型レポート、ランキングデータの販売
定型レポート 『廃棄物からの有価金属の回収技術』
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
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特許総合力ランキングデータ 『廃棄物からの有価金属の回収技術』
パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】
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