弊社はこのほど、米国におけるタッチパネルのデータ制御技術に関して、参入企業の競争力に関する調査を行いました。1980年から2011年7月末までに米国特許商標庁で公開されたタッチパネル関連特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング(※)」を集計しました。
集計の結果、1位 Apple、2位 Microsoft、3位 Motorolaとなりました。
【タッチパネル 米国特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
APPLE | 2808 pt | 328 | 88.0 pt | |
MICROSOFT | 1042 pt | 183 | 73.5 pt | |
MOTOROLA MOBILITY | 927 pt | 48 | 75.7 pt | |
HEWLETT PACKARD | 813 pt | 87 | 82.2 pt | |
3M INNOVATIVE PROPERTIES | 734 pt | 112 | 69.0 pt | |
1位APPLEは、2位以下を大きく引き離しており、タッチパネル分野において高い競争力を持っていることが伺えます。2000年代後半から出願件数が増加傾向にあり、iPhoneが発売された2007年には年間93件と過去最高の出願がありました。注目度の高い特許には、スマートフォンなどにおいてタッチパネルの入力感度を高める技術などがあります。
2位Microsoftは、Windows7で「マルチタッチ」を全面に打ち出すなど、タッチパネルに関する技術開発を加速しています。出願件数では5位ですが、注目度の面で得点を上げ、総合力で2位となりました。
3位Motorola Mobilityは、出願件数は48件と上位5位の中では最も少ないものの、注目度の高い特許を保有しており、先日、同社の買収を発表したグーグルは、今後これらの特許を積極的に活用していくものと考えられます。
本分析の詳細については、定型レポート「米国 タッチパネル関連技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
1980年2011年7月末までに公開された特許が対象。
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