投稿日:2013年02月15日
【米国:太陽電池セル】特許総合力トップ3はEMCORE SOLAR POWER INC、SOLOPOWER INC、NANOSOLAR INC
#環境・エネルギー , #電子部品・電子機器・電子材料
弊社はこのほど、2013年1月から欧米にて本格運用が始まった「共同特許分類(CPC)」を用い、米国における太陽電池セル分野について、参入企業の競争力に関する調査をまとめました。
1980年から2012年12月末までに米国特許商標庁で公開された太陽電池セル分野として、CPC「Y02E10/541(CIS薄膜系太陽電池)」~「Y02E10/549(有機材料太陽電池)」が付与された特許4,510件を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」を集計しました(※)。
その結果、1位 EMCORE SOLAR POWER INC、2位 SOLOPOWER INC、3位 NANOSOLAR INCという結果となりました(下表、図1)。また2006年から現在までの推移をみると、SOLOPOWER INCとNANOSOLAR INCの2社が総合力を大きく伸ばしています(図2)。
【太陽電池セル分野 米国特許総合力トップ5】
順位 | 企業名 | 総合力(pt) (権利者スコア) |
有効特許件数 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
現 在 | 2006年 | 現 在 | 2006年 | 現 在 | 2006年 | ||
EMCORE SOLAR POWER INC | 1449.7 | 181.3 | 77 | 15 | |||
SOLOPOWER INC | 1208.2 | 9.1 | 64 | 2 | |||
NANOSOLAR INC | 918.4 | 86.1 | 70 | 12 | |||
キヤノン | 547.9 | 707.9 | 108 | 172 | |||
MASS DEVELOPMENT(※) | 420.7 | 275.3 | 27 | 21 | |||
図1:米国 太陽電池セル分野 競合状況
図2:上位企業 太陽電池セル分野 競合状況の時系列変化
1位EMCORE SOLAR POWER INCは、「IIIーV属半導体太陽電池を使用する集中太陽光発電システムモジュール」など、「【Y02E 10/544】III-V族化合物太陽電池」分野で注目度の高い特許を有しています。
2位SOLOPOWER INCは、「薄膜太陽電池用の前駆体層および化合物半導体層の形成方法、およびこの形成方法により製造された太陽電池」など、特に「【Y02E 10/541】CIS薄膜系太陽電池」分野で注目度の高い特許を多く有しています。
3位NANOSOLAR INCは、「Solution-based fabrication of photovoltaic cell(和文題名無し)」や「伝導性障壁層と箔担体を有する光電池装置」など、SOLOPOWER INCと同様に「【Y02E 10/541】CIS薄膜系太陽電池」分野で注目度の高い特許が見られます。
本調査で出願件数が多い上位10社について、太陽電池セルの材料別出願状況を図に示します。キヤノン、半導体エネルギー研究所、三洋電機の3社は、1990年代に「【Y02E 10/548】アモルファスシリコン太陽電池」分野への出願が多く、2000年代以降は「【Y02E 10/545】微結晶シリコン太陽電池」分野への出願を増やしています。一方、シャープは「【Y02E 10/542】色素増感型太陽電池」分野と「【Y02E 10/544】III-V族化合物太陽電池」分野、ソニーは「【Y02E 10/542】色素増感型太陽電池」分野への出願が多数を占めています。
海外メーカーでは、SAMSUNG SDIが「【Y02E 10/542】色素増感型太陽電池」分野、EMCORE SOLAR POWERが「【Y02E 10/544】III-V族化合物太陽電池」分野、NANOSOLARとSOLOPOWERが「【Y02E 10/541】CIS薄膜系太陽電池」分野、APPLED MATERIALSが「【Y02E 10/548】アモルファスシリコン太陽電池」分野と「【Y02E 10/545】微結晶シリコン太陽電池」分野など、各社それぞれで注力分野が分かれているのが特徴的です。
図3:上位企業 太陽電池セルの材料分野別 出願状況
本分析の詳細については、定型レポート「米国 太陽電池セル関連技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
1980年から2012年12月末までに公開された特許が対象。
ランキングデータの販売
定型レポート 『米国 太陽電池セル関連技術』
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
【収録データ】
・特許総合力ランキング_上位30社リスト
・有効特許件数ランキング_上位30社リスト
・開発規模(出願件数)ランキング_上位30社リスト
・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ)
・母集団の公報リスト
サンプルデータはこちら
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
【価格】
50,000円(税抜)