弊社はこのほど、日本に出願された車両挙動安定制御技術について、参入企業に関する調査結果をまとめました。
アクティブセーフティ技術の一つである車両挙動安定制御技術は横滑り防止技術とも呼ばれ、車両がオーバーステアまたはアンダーステアのような不安定な状態から可能な限り安定した状態に車両の姿勢・挙動を制御する技術で、欧米では広く普及しており、日本でも新車等から順次搭載の義務化が始まっています。本調査では車両挙動安定制御技術関連の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
その結果、「総合力ランキング(注1)」では、1位 トヨタ自動車、2位 アドヴィックス、3位 日産自動車となりました(表1、図1)。
【車両挙動安定制御技術 特許総合力トップ5】(表1)
順位 | 企業 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許件数 | 個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
トヨタ自動車 | 1968.9 | 516 | 84.5 | |
アドヴィックス | 940.8 | 272 | 84.5 | |
日産自動車 | 937.5 | 260 | 79.4 | |
本田技研工業 | 684.1 | 210 | 71.1 | |
ROBERT BOSCH | 505.0 | 60 | 77.0 | |
1位トヨタ自動車の注目度が高い特許には、車両運動制御と旋回補助制御の優先度決定方法に関するものがあり、本特許はアドヴィックスとの共同出願となっています。
3位日産自動車の注目度が高い特許には、ハイブリッド/電気自動車の旋回時における回生制動を過剰に制限することなく燃費の向上を図る技術に関するものがあります。
分野全体の出願件数が増え始めた2003年以降について、総合力上位の国内企業におけるパテントファミリー(注2)を集計すると図2のようになりました。
全体的にアメリカ、中国、ドイツが目立ちますが、企業ごとに見ると各社傾向が異なります。アドヴィックスはドイツへの出願が多いですが、日産自動車はドイツが少なく、中国が多いという特徴があります。図3は図2のデータからWIPOとEPOへの出願にフォーカスして、出願件数を比較したものです。トヨタ自動車はWIPOが多く、本田技研工業はEPOが多いなど、各社の違いが見えてきます。また図2と比較してみると、近年アドヴィックスはWIPO(PCT出願)、EPO(EPC出願)が少ないのにも関わらず各国への出願が多いことから、パリルートによる出願がメインであることが分かります。さらに図2において2008年以降ドイツへの出願が見られない日産自動車は特に2008年と2009年でEPC出願が多いことから、今後これらの出願がドイツに移行される可能性があります。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「車両挙動安定制御技術」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
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