弊社はこのほど、独自に分類した「ハウスメーカー」の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「ハウスメーカー 特許資産規模ランキング」をまとめました。2017年4月1日から2018年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
その結果、1位 大和ハウス工業、2位 積水ハウス、3位 トヨタホームとなりました。
【ハウスメーカー 特許資産規模ランキング2018 上位5社】
順位 | 企業名 | 特許資産 規模 (pt) |
特許 件数 |
---|---|---|---|
大和ハウス工業 | 4,164.0 | 190 | |
積水ハウス | 2,986.9 | 82 | |
トヨタホーム | 2,078.3 | 103 | |
旭化成ホームズ | 1,513.0 | 58 | |
ミサワホーム | 848.7 | 29 | |
1位の大和ハウス工業は、「多彩塗装された建築物外壁面の改修塗装方法」や、「電子機器のエネルギー消費制御システム」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられます。後者の技術は、PCT国際出願により日本のほか、中国、シンガポールへの出願もみられます。
2位の積水ハウスの注目度の高い特許には、「外壁パネル」や、「遮音床構造」に関する技術などが挙げられます。後者の技術はPCT国際出願により日本のほか、中国へも出願されています。
3位のトヨタホームは、「住環境管理システム」や、「車寄せスペースが設けられた建物」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられます。
4位の旭化成ホームズは「ベランダや平屋根など外部床の防水構造」や「暖房や冷房に寄与する輻射パネル装置」に関する技術などが、5位のミサワホームは「保水・気化の冷却機能をもつ建材」や「建物の換気構造」に関する技術などがそれぞれ注目度の高い特許として挙げられます。
【ランキングの集計について】
特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2018年9月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。