MRI(磁気共鳴イメージング)は、強い静磁場と高周波磁場を生体に与えることで得られる磁気共鳴信号により、体内の臓器や組織の構造のみならず機能を画像化するものです。弊社はこの度、MRIの主要技術の1つである静磁場マグネット及び本体関連技術に着目し、参入企業の競争力について調査を行いました。
1993年から2011年12月末までに公開されたMRI静磁場マグネット及び本体関連技術の特許群を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング(※)」を集計しました。
集計の結果、1位 日立メディコ、2位 東芝、3位 日立製作所となりました。
【MRI静磁場マグネット及び本体関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 権利者 | 総合力 (権利者スコア) |
開発規模 (出願件数) |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
日立メディコ | 1032.0 pt | 494 | 84.0 pt | |
東芝 | 487.0 pt | 217 | 78.3 pt | |
日立製作所 | 393.4 pt | 176 | 84.0 pt | |
General Electric | 320.9 pt | 147 | 82.7 pt | |
日立金属 | 244.5 pt | 75 | 72.3 pt | |
1位となった日立メディコの注目度の高い特許には、超電導磁石を用いた開放型MRIにおいて電磁気的干渉の影響を排除した「磁気共鳴イメージング装置及び超電導磁石装置」などが、また直近では3位の日立製作所との共同出願による「MRI装置用磁場調整」などが挙げられます。これは磁場調整機能に優れて高精度な磁場の生成に関する技術です。
2位の東芝は、傾斜磁場コイルの駆動に伴って発生する騒音を大幅に抑制できる「磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージングの遮音方法」などが、4位のGENERAL ELECTRICは、低うず電流の「磁気共鳴撮像システム向けのマグネットアセンブリ」に関する技術などが、5位の日立金属は、永久磁石を用いた開放型MRIにおいて漏れ磁束を効果的に抑制し、安全に組み立てることのできる「磁界発生装置およびその組立方法」などが注目度の高い技術として挙げられます。
6位以下では、GEヘルスケア・ジャパン、SIEMENS、筑波大、東芝メディカルシステムズ、東芝医用システムエンジニアリング、三菱電機、ROYAL PHILIPS ELECTRONICS等が上位に連ねています。
本分析の詳細については、定型レポート「MRI静磁場マグネット及び本体関連技術」にてご覧いただけます。
(※)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
定型レポート、ランキングデータの販売
定型レポート 『MRI静磁場マグネット及び本体関連技術』
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
内容 | 価格(税抜) | 納期 | ||
---|---|---|---|---|
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特許総合力ランキングデータ 『MRI静磁場マグネット及び本体関連技術』
パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】
・特許総合力ランキング 上位30社リスト
・有効特許件数ランキング 上位30社リスト
・開発規模(出願件数)ランキング 上位30社リスト
・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ)
・母集団の公報リスト
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