【MRI高周波送受信及びRFコイル】特許総合力トップ3はPhilips、東芝、日立メディコ

　病院の画像診断で広く利用されるＭＲＩ(磁気共鳴イメージング)は、静磁場にある患者に高周波磁場を与えて得られる磁気共鳴信号を画像化したものです。弊社はこの度、MRIの主要技術の１つである高周波送受信及びRFコイル関連技術に着目し、参入企業の競争力について調査を行いました。

　1993年から2012年1月末までに公開されたMRI高周波送受信及びRFコイル関連技術の特許群を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング（※）」を集計しました。

　その結果、1位Royal Philips Electronics、2位東芝、3位日立メディコとなりました。

　　　【MRI高周波送受信及びRFコイル関連技術　特許総合力トップ5】

　分析対象特許群の特許には、複数の小さなコイルにより構成されたフェーズドアレイコイルを用いたパラレルイメージングに関する特許が多くみられます。

　1位となったRoyal Philips Electronicsの注目度の高い特許には、フェーズドアレイコイルを用いた「高速ダイナミック画像を形成する磁気共鳴方法」が挙げられます。この特許は現在審査中であるにもかかわらず、他社特許の拒絶査定に引用されています。

　2位の東芝は、パラレルイメージングにおいて画質の劣化を抑え、撮像条件を効率良く設定可能な「ＭＲ信号受信装置及び磁気共鳴イメージング装置」などが注目度の高い特許として挙げられます。

　3位の日立メディコは、生体の動きにも適用し、画質の劣化がなく診断に有効な画像を高速で提供する「核磁気共鳴撮影装置」などが、4位のGE Medical Systems Global Technology Companyは、フェーズドアレイコイルの構造を変えることなく感度分布が調節可能な「磁気共鳴撮影装置」に関する技術などが注目度の高い技術として挙げられます。また５位の東芝メディカルシステムズは出願特許140件中136件が東芝との共同出願です。

　6位以下では、GEヘルスケア・ジャパン、General Electric、Siemens、筑波大、東芝医用システムエンジニアリング、日立製作所、Boston Scientific、マックストン等が上位に連ねています。

　本分析の詳細については、定型レポート「MRI高周波送受信及びRFコイル関連技術」にてご覧いただけます。

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