弊社はこのほど、独自に分類した「食品」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「食品業界 特許資産規模ランキング」をまとめました。2017年4月1日から2018年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。
その結果、1位 アサヒグループホールディングス、2位 味の素、3位 サントリーホールディングスとなりました。
【食品 特許資産規模ランキング2018 上位10社】
順位 | 企業名 | 特許資産 規模 (pt) |
特許 件数 |
---|---|---|---|
アサヒグループホールディングス | 4,074.4 | 71 | |
味の素 | 3,823.2 | 116 | |
サントリーホールディングス | 3,443.9 | 104 | |
キリンホールディングス | 3,274.6 | 94 | |
日清オイリオグループ | 2,913.6 | 64 | |
キユーピー | 2,428.6 | 47 | |
明治ホールディングス | 2,361.3 | 69 | |
NESTEC | 2,236.4 | 62 | |
不二製油グループ本社 | 2,153.9 | 54 | |
サッポロホールディングス | 2,138.2 | 35 | |
1位のアサヒグループホールディングスの注目度の高い特許には、「ビールテイスト飲料」に関する技術が複数件挙げられ、中でも発酵工程を経ずに製造することでプリン体濃度を抑えたビールテイスト飲料に関する特許は、中国や台湾、韓国への出願がみられ、台湾では権利化済みとなっています。
2位の味の素は、「乳飲料やスープなどの製造および食感改善」に関する2014年の出願特許から派生した「飲食品になめらかな食感などを付与する架橋デンプン」、「粉乳のにおいなどに対するマスキング剤」、「塩味増強剤」が注目度の高い特許として挙げられ、いずれの特許も味の素AGFから権利移転されたものとなっています。
3位のサントリーホールディングスの注目度の高い特許には、「熟練者でなくてもピッチャーなどから簡単にクリーミーな泡を注ぐことのできる注出装置」が挙げられ、この特許は、後発で出願された他社特許の審査過程において拒絶査定の理由として引用されているほか、中国や台湾においても権利取得済みとなっています。
(注):企業グループ作成のため、名寄せの対象とした企業は下記の通りです。
「MIZKAN HOLDINGS」:MIZKAN HOLDINGS、ミツカン、
中埜酢店
「アサヒグループHD」:アサヒグループホールディングス、カルピス、和光堂、
ニッカウイスキー、アサヒ飲料、アサヒビールモルト、
アサヒフードアンドヘルスケア、天野実業、日本エフディ、
アサヒビール、アサヒグループ食品
「キッコーマン」:キッコーマン、キッコーマンソイフーズ、日本デルモンテ、マンズワイン
「キリンHD」:キリンホールディングス、キリン、メルシャン、協和発酵キリン、
キリンビバレッジ、キリンエンジニアリング、キリンテクノシステム、
キリンビール、協和発酵バイオ
「サッポロHD」:サッポロホールディングス、サッポロビール、
ポッカサッポロフード&ビバレッジ
「サントリーHD」:サントリーホールディングス、サントリー食品インターナショナル、
サントリー酒類、サントリーフラワーズ
「ニチレイ」:ニチレイ、ニチレイフーズ、ニチレイバイオサイエンス
「雪印メグミルク」:雪印メグミルク、雪印食品、雪印種苗
「日清製粉グループ本社」:日清製粉グループ本社、日清ファルマ、オリエンタル酵母工業、
NBCメッシュテック、マ・マーマカロニ、日清製粉、
日清フーズ、日清エンジニアリング、日清ペットフード、
日清製粉プレミックス、イニシオフーズ
「日本たばこ産業」:日本たばこ産業、ジェイティエンジニアリング、富士フレーバー、
テーブルマーク、鳥居薬品
「不二製油グループ本社」:不二製油グループ本社、オーム乳業
「宝ホールディングス」:宝ホールディングス、宝酒造、タカラバイオ
「味の素」:味の素、クノール食品、味の素ヘルシーサプライ、味の素AGF
「明治HD」:明治、Meiji Seika ファルマ、明治飼糧、大蔵製薬
【ランキングの集計について】
【ランキングの集計について】特許資産の規模とは、企業が保有する特許(特許庁から特許登録が認められ、失効や権利放棄されていないもの)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による審査結果、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2018年9月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
ランキングデータの販売
特許資産規模ランキングデータを、以下の通り販売しています。
※ランキングデータには個別特許の評価データは含まれません。
【食品】特許資産規模ランキング
・食品 特許資産規模ランキング(全期間トップ100と2017年度のトップ50)
・食品 保有件数ランキング(全期間トップ100と2017年度のトップ50)
・全業種 特許資産規模ランキング(全期間と2017年度のトップ100)
・全業種 保有件数ランキング(全期間と2017年度のトップ100)
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2018年9月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる特許が含まれる可能性があります。
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
【価格】
50,000円(税抜)
個別特許の評価データ
個別特許の評価データを別途ご希望の場合は、お問い合わせください。
件数に応じて下表の単価が適用となります。
件数 | 単価(税抜) |
---|---|
1,000円/件 | |
600円/件 | |
500円/件 | |
300円/件 | |
お問い合わせください | |
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
※算出方法について:
特許資産の規模とは、各出願人が保有する特許(特許庁に登録され、失効や権利放棄されていない特許)を「特許資産」としてとらえ、その総合力を判断するための指標です。特許1件ごとに注目度に基づくスコアを算出した上で、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、出願人ごとに合計得点を集計しています。注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いています。
経過情報には、出願人による権利化への意欲や、特許庁審査官による他社特許拒絶への引用、競合他社によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合他社の3者が、個々の特許にどれくらい注目しているかを客観的に評価することができます。