株式会社パテント・リザルトはこのほど、窯業業界を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「窯業業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業は、AGC、次いでTOTO、日本ガイシとなりました。
【窯業業界 他社牽制力ランキング2019 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
AGC | 973 | |
TOTO | 578 | |
日本ガイシ | 498 | |
LIXIL | 483 | |
日本特殊陶業 | 400 | |
日本電気硝子 | 284 | |
日本板硝子 | 281 | |
CORNING | 237 | |
太平洋セメント | 192 | |
住友大阪セメント | 180 | |
1位 AGCの最も引用された特許は「車両用合せガラス」に関する技術で、積水化学工業の特許2件への拒絶理由としてなど、合計6件の審査過程で引用されています。このほかには「作動媒体および熱サイクルシステム」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年にAGCの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、CORNING(47件)、次いで日本電気硝子(45件)、ダイキン工業(36件)となっています。
2位 TOTOの最も引用された特許は「水栓及びその製造方法」に関する技術で、LIXILの4件の審査過程において引用されています。このほかには「水栓兼用手すりの構造」に関する技術や「吐水装置」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年にTOTOの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はLIXIL(112件)、次いでパナソニック(54件)、アイシン精機(17件)となっています。
3位 日本ガイシの最も引用された特許は「ホウ素やアルミニウムなど13族窒化物の結晶成長方法及び13族窒化物結晶」に関する技術で、住友化学とサイオクスの共同出願による「窒化物半導体基板の製造方法、窒化物半導体基板および積層構造体」関連特許など、計5件の審査過程において引用されています。
2019年に日本ガイシの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は日本特殊陶業(30件)で、イビデン(21件)、デンソー(20件)と続いています。
そのほか、4位 LIXILは「吐水管が細いホース収納式の自動水栓」、5位 日本特殊陶業は「腐食に対する耐久性も高いセラミックヒータ」が、最も引用された特許として挙げられます。
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