大学・TLOにおいて「材料分析」分野における特許出願が急速に増加しています。そこで弊社は、大学・TLOを対象として「材料分析」分野の中でも「機械分析」に関連する技術に着目し、各機関の競争力に関する調査を行いました(注1)。
1993年から2012年9月末までに日本の特許庁で公開された関連特許1,883件を対象に、個別特許の注目度を指数化する「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング(注2)」を集計しました。
集計の結果、1位 慶応義塾、2位 北陸先端科学技術大学院大学、3位 金沢大学となりました。
【大学・TLO 機械関連技術 特許総合力トップ5】
順位 | 機関名 | 総合力 (権利者 スコア) |
有効 特許 件数 |
個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
慶応義塾 | 236.5 | 26 | 81.0 | |
北陸先端科学技術大学院大学 | 210.7 | 18 | 74.3 | |
金沢大学 | 179.2 | 24 | 82.8 | |
東京工業大学 | 177.2 | 50 | 77.1 | |
東京大学 | 170.9 | 65 | 70.7 | |
1位 慶応義塾は機械分析の中でも、「サンプリングや試料調整」などの技術に強みを持っています。当該分野では堀場製作所との共同出願が多く見られます。そのほか、「粒子の特徴の調査」などに関連する技術にも強みが見られます。
2位 北陸先端科学技術大学院大学は「生物学的材料の調査」や「走査型プローブ顕微鏡」などの技術に、3位 金沢大学は「走査型プローブ顕微鏡」などの技術に強みを持っています。
本分析の詳細については、定型レポート『大学・TLO「材料分析:機械関連技術」』にてご覧いただけます。
(注1)【調査対象の特許群について】
特許庁の特許戦略ポータルサイトにおける定義などを参考に、独自に整備した分類体系を適用。
「機械分析」に該当する分類が付与されている公報群を抽出した。
(注2)総合力の評価では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を機関ごとに集計し、パテントスコアが50点以上のものを合算しています。50点以上のものだけを集計している理由は、パテントスコアが低くても特許件数が多いことによって総合力が上がってしまうことを防ぐためです。
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