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Googleを訴えたOracleに課せられたタイムリミット


2010年10月08日
2010/10/12
株式会社 パテント・リザルト

OracleがGoogleのAndroidを特許侵害で訴えて2ヶ月。
OracleがSun買収で得た特許を、1年もたたずに「武器」へと転用した理由は何か?

Googleの反撃

10月4日、GoogleがOracleの特許訴訟を受けて答弁書を提出した。
この手続きから法的にはGoogleによる反撃が始まることになる。

Oracleが8月にGoogleを訴えた直後、Googleは広報を通じて明確な対決姿勢を打ち出した。
「これはGoogleとオープンソースのJAVAコミュニティに対する攻撃である」と言うのがGoogleの主張である。

その同じ時期から、すでにSun(現Oracle America)を離れたJAVA開発者からのコメントがメディアをにぎわすようになる。


James Goslingの憂鬱

今回Oracleが訴えに持ち出した特許は7件。

そのうちの1件が「JAVAの父」と呼ばれるJames Goslingの特許RE38,104だ。

すでにSunを離れている彼は「Oracleが持ち出した私の特許はたった一つだけだ。」と述べ、極力この問題からも遠ざかりたい意図を表明している。

しかし、Oracleの持ち出した7件の特許に関して、特許評価指標のパテントスコアを見てみると、James Goslingの意に反して、彼の特許はA- の高い評価を持つ。
圧倒的な存在感だ。

SUN_PATENT.png

彼の特許がこれほどの高評価を持つのには理由がある。

James Gosling の特許の重要性

彼の特許番号だけが"RE"という文字で始まっているのは、この特許が「再発行」という特殊な手続きを経ているせいだ。

この「再発行」手続きは、一度出願した特許内容に補正、追加を行った第二の特許を出願するものである。
そうして内容を後付けできる代わりに、第二の特許の寿命は最初の特許と同時に終了し、通常よりも期間が短くなる。

SUN_KIKAN.png

92年、まさにJAVAの前身の言語Oakが発表された年、James Goslingは、プログラム内でデータを効率よく保持・参照するための方式を、第一の特許として出願する。

その後JAVAは順調に普及。98年にはJAVA2もリリースされ、あらゆるWebブラウザ上でも動くようにまでなる。

翌年99年、彼の特許は、この方式のプログラムを保持する機器、ソフトウェア製品、記録メディア等々をカバーするように、具体的かつ広範囲に拡張されて再発行された。

現時点で、彼のこの特許はSun Microsystemsが持つ「プログラムコードの変換」分野の特許288件中で、最高のパテントスコアを持つに至っている。


この事実だけからしても、Sun Microsystemsが、彼の特許にいかに本気であったかが伺える。

IBMの悪夢

80年代~90年代にかけて、Sun MicrosystemsはIBMに特許侵害で煮え湯を飲まされた過去がある。

82年設立のSunは、独自にRISCアーキテクチャのプロセッサSPARCを開発。数年後にはワークステーション分野で世界有数の企業に成長していた。

しかし、88年7月、コンピューターの重鎮IBMがRISCアーキテクチャの特許侵害で業界他社を訴えると発表。

SUN_NEWS.png
当時のニュース(Info World, July 4, 1988)

90年にはSunがRISCアーキテクチャの侵害に関係して、IBMとのクロスライセンスに応じると発表。
しかし、James Goslingによる「そのペナルティは甚大であった。」という発言以外に、その詳細に関する情報は見つかっていない。

SunがJames Goslingの特許を着々と育て保護してきた背景には、こうした苦い経験への反省があったのは間違いない。

特許の寿命はもうすぐ

James Gosling の特許は来年2011年を持って権利期間が切れる。

Oracleにとってこれは非常に重要なポイントである。

権利期間にある特許が侵害された場合、最悪のケースでは裁判所が「仮差止命令」「終局的差止命令」などを出すことが可能である。

この場合、GoogleのAndroidの普及を「仮に」でもストップさせる事ができるため、Googleにとってはひじょうにやっかいな事となる。

逆に、寿命が切れた場合は、「過去の損害賠償金の請求」がOracleにできる限度であり、それでは特許の「武器」としての効果は半減以下である。

Oracleが2010年1月末にSunの買収を完了させ、そのわずか半年弱でGoogleへの特許訴訟へと踏み切った事には、この特許の寿命が確実に影響しているであろう。

IBMがSunを打ち負かしたのは、インターネット黎明期であった。 しかし今はあらゆる人々の感情が世界中に伝播しうる時代である。

Oracleの特許訴訟がOracleに最終的な利益をもたらすかどうかは、今後のGoogleのふんばりと、それを取り巻く我々のOracleへの評価しだいと言えよう。



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