【パラレルリンク型産業用ロボット】特許総合力トップ3はジェイテクト、ファナック、村田機械

　弊社はこのほど、パラレルリンク型の産業用ロボットについて、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめました。パラレルリンク型ロボットは他の多関節型と比べ、高精度で、高速・高出力の動きが可能という利点があります（水平多関節型産業用ロボット、垂直多関節型産業用ロボット）。

　本調査ではパラレルリンク型産業用ロボット関連の特許を集計し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。

　その結果、「総合力ランキング（※）」では、1位 ジェイテクト、2位 ファナック、3位 村田機械となりました。

　　　【パラレルリンク型産業用ロボット関連技術　特許総合力トップ5】

　総合力1位であるジェイテクトは、フランス・モンペリエ大学/CNRS（フランス国立科学研究センター）の研究員との共願である4自由度のパラレルロボットに関連する特許が高評価となっています。総合力第2位のファナックは、姿勢変更軸の自由度増加に関連する特許が、総合力3位の村田機械はエンドエフェクタに関連する特許の評価が高くなっています。3位村田機械の公報はほとんどが5位京都製作所との共同出願ですが、最も高評価の公報は単独出願となっています。

　本分野ではABBが基本特許を持っていたとされていました（参考記事はこちら）。当該公報は既に失効しているため、本分析では評価対象外となっています。そこで、引用情報分析を用い、その影響度を調査しました。

　　　【パラレルリンク型産業用ロボット関連技術　先行企業（引用数）ランキング】

　上記は本分析対象公報を企業別に何件拒絶査定に追い込んだかのランキングになりますが、通常1件の公報が引用されて1件強の公報が拒絶査定を受けるケースが多い中、マルク－オリヴィエ、デュモレクス氏、パスカル、デュモレクスによる共願公報は、1件で7件の公報を拒絶査定に追い込んでおり、非常に影響力が大きい公報ということが分かります。そしてまさに本公報が上述の参考リンクにあるABBの基本特許であり、特許の権利が切れたとはいえ、今後の出願においても拒絶理由に利用されることがあるため、注意を要する公報であると言えます。

　本分析の詳細については、定型レポート「パラレルリンク型産業用ロボット関連技術」にてご覧いただけます。

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　　・有効特許件数ランキング_上位30社リスト
　　・開発規模（出願件数）ランキング_上位30社リスト
　　・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ)
　　・母集団の公報リスト

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