弊社はこのほど、グリーントランスフォーメーション(GX)に関する技術の1つである「アンモニアの製造関連技術」について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業に関する調査結果をまとめ、レポートの販売を開始しました。
従来アンモニアの製造は、窒素と水素を高温かつ高圧で酸化鉄触媒とともに反応させる「ハーバー・ボッシュ法」によって行われています。しかしこの方法は高温、高圧環境下でなければ効率的に合成できないことや、水素を化石燃料から作る際に大量の温室効果ガス(CO2)を出すことが課題とされており、従来法の課題を克服する技術の確立が求められています。本ランキングでは、2022年8月12日までに日本の特許庁で公開された「アンモニアの製造関連技術」全般について、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に見た評価を行いました。
集計の結果「総合力ランキング(※1)」では、1位 東京工業大学、2位 科学技術振興機構、3位 産業技術総合研究所となりました(表1、図1)。
【アンモニアの製造関連技術 特許総合力トップ5】(表1)
順位 | 企業名 | 総合力 (権利者スコア) |
有効特許件数 | 個別力 (最高スコア) |
---|---|---|---|---|
東京工業大学 | 125.7 | 16 | 70.3 | |
科学技術振興機構 | 121.9 | 15 | 70.3 | |
産業技術総合研究所 | 76.2 | 19 | 69.8 | |
JFEエンジニアリング | 61.3 | 6 | 65.0 | |
秋鹿研一※ | 60.1 | 5 | 65.0 |
※秋鹿研一氏:出願時は東京工業大学に在籍
1位 東京工業大学の注目度の高い特許には、科学技術振興機構との共願である「アンモニアを合成するための安定で高性能な触媒物質及びアンモニア製造方法」や、味の素との共願である「液体アンモニアの貯蔵・輸送・保安に伴う周辺設備・コストを簡易化・削減することができる含窒素製品の製造方法」などが挙げられます。
2位 科学技術振興機構の注目度の高い特許には「生産性およびコストの面からも優れている金属酸水素化物の製造方法及びそれを用いたアンモニア合成方法」や、東京工業大学との共願である「電子化物を担体とするアンモニア合成用の担持金属触媒」などが挙げられます。
3位 産業技術総合研究所の注目度の高い特許には、「低温でアンモニアを合成できる新規のアンモニア合成触媒及びアンモニアの製造方法」や「反応性が高く腐食性が強い高純度の半導体材料ガスを、さらに純度が高い超高純度に精製するガス精製方法」などが挙げられます。
4位 JFEエンジニアリングの注目度の高い特許には、5位 秋鹿研一氏との共願である「化学的、熱的に安定した高いアンモニア合成活性を有するアンモニア合成触媒」などが挙げられます。
6位以下にはENTEGRISや住友化学、京都大学などがランクインしています。
本分析の詳細については、特許・技術調査レポート「アンモニアの製造関連技術」にてご覧いただけます。
参入企業の技術力と成長性を取りまとめたレポートです。
【価格】 ※個別企業分析の対象企業は、特許総合力上位企業または任意にご指定可能。 |
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(注)レポートは弊社データベースにおける最新の収録範囲に基づき作成いたします。
そのため、ご注文のタイミングによっては上記ランキングと順位、値が異なる可能性があります。
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パテントスコアを用いた総合力評価や出願件数などに基づく各種ランキングデータのご提供です。
【収録データ】 ・特許総合力ランキング_上位30社リスト ・有効特許件数ランキング_上位30社リスト ・開発規模(出願件数)ランキング_上位30社リスト ・競合状況分析マップ (権利者スコアマップ) ・母集団の公報リスト |
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