弊社はこのほど、独自に分類した精密機器業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「精密機器業界 被引用特許件数ランキング2012」をまとめました(注1)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2012年に最も引用された企業は、キヤノンで14,003件と突出しています。次いでセイコーエプソンの7,849件、リコーの7,249件となりました。
【精密機器業界 被引用特許件数ランキング2012 上位10】
順位 | 企業名 | 引用された公報数 |
---|---|---|
キヤノン | 14,003 | |
セイコーエプソン | 7,849 | |
リコー | 7,249 | |
富士ゼロックス | 4,767 | |
オリンパス | 4,464 | |
コニカミノルタホールディングス | 3,518 | |
ニコン | 2,749 | |
HOYA | 1,205 | |
京セラドキュメントソリューションズ | 1,099 | |
島津製作所 | 1,062 | |
1位 キヤノンの2012年に最も引用されたのは、「ズームレンズ及びそれを有する撮像装置(特願2005-175494)」です。オリンパスやニコン、リコーなど17件の拒絶理由に引用されました。キヤノンの出願によって拒絶理由通知を受けた件数が最も多いのはリコーです。キヤノンの1,706件によってリコーの1,298件が拒絶を受けました。そのほか、京セラドキュメントソリューションズ、セイコーエプソンなどもキヤノンの出願に影響を受けています。
2位 セイコーエプソンは、「ディスプレイ基板、有機EL表示装置、ディスプレイ基板の製造方法および電子機器(特願2003-019123)」が最も多く引用されました。三菱化学、カシオ計算機、デュポンなど10件に対する拒絶理由として引用されました。またセイコーエプソンの出願によって拒絶理由通知を受けた件数の多い企業には、リコーの376件、キヤノンの366件、ソニーの224件などがあります。
3位 リコーは、「照明装置、画像読取装置及び画像形成装置(特願2003-390764)」が京セラドキュメントソリューションズ、シャープ、ロームなど8件の拒絶理由に引用されました。リコーの出願によって拒絶理由通知を受けた件数が最も多いのは京セラドキュメントソリューションズで651件、次いでキヤノンが633件、コニカミノルタビジネステクノロジーズが449件となっています。
2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から11月末までに拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに引用元の名義と拒絶通知を受けた公報の名義が異なるものについて企業別に集計しました。
※このほか、「拒絶理由通知を受けた件数」に関する企業ごとの集計や、個別公報の引用・被引用の対応関係についても調査しております。詳細はお問い合わせください。
ランキングデータの販売
本ランキングの詳細データを下記の通り、販売しています。
精密機器業界 被引用特許件数ランキング2012 ご提供データ
(1)ランキングトップ50
被引用特許件数上位50社のランキング
(2)上位10社の被引用件数上位10件のリスト
上位10社について、被引用件数上位10件を拒絶した相手の公報との対応とともに掲載。
(3)被引用件数上位100公報
精密機器業界の被引用公報、上位100件の公報リストを掲載
【価格】
50,000円(税抜)
【納品形態】
上記データを収録したエクセルファイルをメールで御納品。
データ一式を収録したCD-Rでの御納品をご希望の場合にはご相談ください。
その他、審査官引用分析に関する特定企業の調査依頼も別途承ります。