弊社はこのほど、独自に分類した石油・ゴム業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「石油・ゴム業界 被引用特許件数ランキング2012」をまとめました(注1)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2012年に最も引用された企業は、ブリヂストンの1,361件、次いで出光興産の925件、住友ゴム工業の765件となりました。
【石油・ゴム業界 被引用特許件数ランキング2012 上位10】
順位 | 企業名 | 引用された公報数 |
---|---|---|
ブリヂストン | 1,361 | |
出光興産 | 925 | |
住友ゴム工業 | 765 | |
横浜ゴム | 701 | |
JX日鉱日石エネルギー | 631 | |
東洋ゴム工業 | 404 | |
東海ゴム工業 | 403 | |
JX日鉱日石金属 | 259 | |
バンドー化学 | 211 | |
JNC | 164 | |
1位のブリヂストンの2012年に最も引用された公報は、「天然ゴム、ゴム組成物及び空気入りタイヤ(特願2003-580388)」です。後発の住友ゴムの出願5件の拒絶理由に引用されました。また、2012年にブリヂストンの公報によって拒絶理由通知を受けた件数が最も多い企業は横浜ゴムです。ブリヂストンの205件が引用され、横浜ゴムの144件が拒絶理由通知を受けています。
2位 出光興産の最も引用された公報は、「有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを用いた表示装置(特願2005-511790)」です。住友化学やセイコーエプソン、コニカミノルタ、ROYAL PHILIPS ELECTRONICS、OSRAM OPTO SEMICONDUCTORSなど11件の拒絶理由通知に引用されました。同社は、石油・ゴム業界に分類されているものの、最も引用件数が多い分野は有機EL関連の技術となっています。そのほか、「潤滑油」「樹脂組成物」などの分野で多く引用されています。
3位の住友ゴム工業は、「フレキソ印刷用版ならびにその製造方法およびそのフレキソ印刷用版を用いて有機発光層を形成する工程を含む有機EL素子の製造方法(特願2003-116183)」が最も引用されました。旭化成、住友化学、ミマキエンジニアリングなど、10件の公報の拒絶に引用されました。この特許も有機EL関連の技術ですが、住友ゴム工業の場合は、分野別に見ると、引用されている公報のほとんどが「タイヤ全般」に関する技術となっています。
そのほか、4位横浜ゴムは「トランスポンダ及びそのシステム(特願2001-003997)」が、5位のJX日鉱日石エネルギーは「軽油組成物(特願2003-187641)」が、それぞれ最も多く引用されています。
2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から11月末までに拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに引用元の名義と拒絶通知を受けた公報の名義が異なるものについて企業別に集計しました。
※このほか、「拒絶理由通知を受けた件数」に関する企業ごとの集計や、個別公報の引用・被引用の対応関係についても調査しております。詳細はお問い合わせください。
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石油・ゴム業界 被引用特許件数ランキング2012 ご提供データ
(1)ランキングトップ50
被引用特許件数上位50社のランキング
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上位10社について、被引用件数上位10件を拒絶した相手の公報との対応とともに掲載。
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石油・ゴム業界の被引用公報、上位100件の公報リストを掲載
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