弊社はこのほど、独自に分類した窯業業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「窯業業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、旭硝子の1,270件、次いでTOTOの854件、日本ガイシの839件となりました。
【窯業業界 他社牽制力ランキング2013 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
旭硝子 | 1,270 | |
TOTO | 854 | |
日本ガイシ | 839 | |
日本特殊陶業 | 677 | |
日本板硝子 | 523 | |
LIXIL | 520 | |
太平洋セメント | 350 | |
住友大阪セメント | 323 | |
日本電気硝子 | 272 | |
CORNING(米) | 251 | |
1位旭硝子の最も引用された特許は、「透明導電膜付き化学強化ガラス基板、およびその製造方法(特願2002-295730)」で、後発の特許11件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には日本電気硝子の6件、CORNING(米)の5件となっています。
2013年に、旭硝子の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は日本電気硝子、次いでダイキン工業、セントラル硝子となっています。
2位TOTOの最も引用された特許は、「固体酸化物形燃料電池セル(特願2007-235348)」で、日本触媒の2件をはじめ、三菱重工業、SAMSUNG ELECTRO-MECHANICS(韓)など計5件の特許の審査過程で拒絶理由として引用されています。
2013年に引用されたTOTOの854件の特許を分野別にみると、「サニタリー」関連が最も多く、このほかには「燃料電池」「給湯装置」「親水性部材」などの技術がみられます。
3位日本ガイシの最も引用された特許は、「リチウム二次単電池の接続構造体(特願2001-251496)」で、後発の特許7件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には神戸製鋼所、ROBERT BOSCH(独)、神鋼メタルプロダクツ、SAMSUNG SDI(韓)などとなっています。
2013年に、日本ガイシの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はイビデン、次いで京セラ、CORNING(米)となっています。
日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された公報を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2014年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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