弊社はこのほど、独自に分類した機械・造船業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「機械・造船業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、三菱重工業の3,239件、次いでダイキン工業の1,790件、クボタの1,082件となりました。
【機械・造船業界 他社牽制力ランキング2013 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
三菱重工業 | 3,239 | |
ダイキン工業 | 1,790 | |
クボタ | 1,082 | |
IHI | 1,008 | |
荏原 | 847 | |
コマツ | 797 | |
村田機械 | 735 | |
川崎重工業 | 728 | |
住友重機械工業 | 581 | |
日立建機 | 535 | |
1位三菱重工業の最も引用された特許は、山形大学教授の城戸淳二氏、三菱重工業、ロームの共同保有となっている「有機エレクトロルミネッセント素子(特願2003-70135)」で、後発の特許26件の審査過程で拒絶理由として引用されており、昨年に引き続き機械・造船業界で最も引用されています。企業別には半導体エネルギー研究所の17件のほか、ソニー、パナソニックなどとなっています。
2013年に、三菱重工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機、次いでGENERAL ELECTRIC(米)、IHIとなっています。
2位ダイキン工業の最も引用された特許は、「フルオロブテンからなる発泡剤およびプラスチック発泡体の製造方法(特願平3-301995)」で、後発の特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはE.I.DU PONT(米)の9件、HONEYWELL INTERNATIONAL(米)の1件となっています。
2013年に、ダイキン工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機、次いでパナソニック、三洋電機となっています。
3位クボタの最も引用された特許は、「循環型施設栽培方法(特願2001-218881)」で、後発の特許4件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には本田技研工業の3件、FORSCHUNGSVERBUND BERLIN(独)の1件となっています。
2013年に引用されたクボタの1,082件の特許を分野別にみると、「耕耘・移植」「収穫・脱穀」「水処理」などの技術がみられます。
日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された公報を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2014年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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