弊社はこのほど、独自に分類したゴム製品業界の企業を対象に、2014年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「ゴム製品業界 他社牽制力ランキング2014」をまとめました(※)。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2014年に最も引用された企業は、ブリヂストンの1,362件、次いで横浜ゴムの766件、住友ゴム工業の640件となりました。
【ゴム製品業界 他社牽制力ランキング2014 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
ブリヂストン | 1,362 | |
横浜ゴム | 766 | |
住友ゴム工業 | 640 | |
東洋ゴム工業 | 456 | |
住友理工 | 347 | |
バンドー化学 | 147 | |
三ツ星ベルト | 136 | |
ニッタ | 108 | |
MICHELIN | 99 | |
THE GOODYEAR TIRE & RUBBER | 92 | |
1位ブリヂストンの最も引用された特許は、「導電性エンドレスベルト(特願2006-159737)」で、後発の特許9件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはリコーの8件、沖データの1件となっています。次いで、「ドライグリップ性を維持しつつ、耐熱疲労性の向上を図ったタイヤ」に関する特許(特許第4286653号)が、住友ゴム工業の、後発特許7件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2位横浜ゴムの最も引用された特許は、「製造コストを低減し、耐久性の向上を図ったタイヤ」に関する特許(特許第4501326号)で、後発の特許12件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この12件はいずれもブリヂストンの特許となっています。
2014年に、横浜ゴムの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はブリヂストンの225件、次いで、住友ゴム工業の134件となっています。
3位住友ゴム工業の最も引用された特許は、「耐久性、乗心地性、操縦安定性の向上を図ったタイヤ」に関する特許(特願2003-116183)で、後発の特許14件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この14件はいずれもブリヂストンの特許となっています。
2014年に、住友ゴム工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はブリヂストンの233件、次いで、横浜ゴムの76件となっています。
日本特許庁に特許出願され、2014年12月までに公開されたすべての特許のうち、2014年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
※本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2015年3月末時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
※業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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