株式会社パテント・リザルトはこのほど、独自に分類した自動車メーカーの企業を対象に、2018年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「自動車メーカー 他社牽制力ランキング2018」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2018年に最も引用された企業は、トヨタ自動車、次いで日産自動車、本田技研工業となりました。
【自動車メーカー 他社牽制力ランキング2018 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
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トヨタ自動車 | 7,767 | |
日産自動車 | 3,219 | |
本田技研工業 | 3,017 | |
マツダ | 1,130 | |
豊田中央研究所 | 735 | |
SUBARU | 619 | |
ヤマハ発動機 | 616 | |
三菱自動車工業 | 611 | |
スズキ | 580 | |
ダイハツ工業 | 349 | |
1位トヨタ自動車の最も引用された特許は、「車両搭載用マルチフェーズコンバータ」(特願2009-099776)で、全てがファナックの特許13件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「自動運転制御」に関する特許(特許第3239727号;年金未納による失効のため特許権なし)や「混合気を圧縮自着火させる自着火運転が可能な内燃機関」に関する特許(特許第4244810号;年金未納による失効のため特許権なし)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に、トヨタ自動車の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はデンソー(626件)、次いで、本田技研工業(399件)、マツダ(294件)となっています。
2位日産自動車の最も引用された特許は、「車両の走行制御装置及び方法」に関する特許(特許第6296162号)で、全てがマツダの特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「クルーズコントロール」に関する特許(特許第4059033号)や「自動運転モードと手動運転モードとを切り替え可能な車両用運転支援装置」に関する特許(特許第5967309号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に、日産自動車の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(306件)、次いで、デンソー(281件)、本田技研工業(195件)となっています。
3位本田技研工業の最も引用された特許は、「蓄電素子及び蓄電素子アセンブリの製造方法」(特許第6249963号)や「タイヤ空気圧監視システムおよびタイヤ空気圧監視方法」(特願2004-198129;拒絶査定により特許権なし)で、後発の特許5件に審査の過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「歩車間通信システムおよび方法」に関する特許(特許第6429368号)や「車両用投影装置」に関する特許(特許第5695977号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に、本田技研工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(239件)、次いで、デンソー(172件)、スズキ(113件)となっています。
日本特許庁に特許出願され、2018年12月までに公開されたすべての特許のうち、2018年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2019年5月7日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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