株式会社パテント・リザルトはこのほど、独自に分類した電気機器業界の企業を対象に、2018年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「電気機器業界 他社牽制力ランキング2018」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2018年に最も引用された企業は、パナソニック、次いで東芝、三菱電機となりました。
【電気機器業界 他社牽制力ランキング2018 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
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パナソニック(※注) | 14,031 | |
東芝 | 7,469 | |
三菱電機 | 6,576 | |
日立製作所 | 6,566 | |
ソニー | 5,659 | |
シャープ | 5,317 | |
富士通 | 3,842 | |
NEC | 3,722 | |
三洋電機 | 2,784 | |
京セラ | 2,323 | |
1位パナソニックの最も引用された特許のうち、現在権利が継続している特許は「映像受信装置、付加情報表示方法および付加情報表示システム」(特許6194484号)で、シャープの10件、三菱電機の1件、合計11件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「受信装置、放送通信連携システムおよび放送通信連携方法」に関する特許(特許第6081984号)や、「電力供給システムおよび充放電用パワーコンディショナ」に関する特許(特許第5903622号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。br/> 2018年に、パナソニックの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機(616件)、次いで、シャープ(302件)、キヤノン(281件)となっています。
2位東芝の最も引用された特許は、「駐車場管理装置及び駐車場管理方法」に関する特許(特許第5361619号)で、ROBERT BOSCHの6件を含む合計9件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「生活支援装置および生活支援方法および広告情報提供方法」に関する特許(特願2000-163793)や「照明装置」に関する特許(特願2011-225074)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に、東芝の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機(306件)、次いで、パナソニック(198件)、キヤノン(189件)となっています。
3位三菱電機の最も引用された特許のうち、現在権利が継続している特許は「空気調和機」(特許第5511477号)で、全てが日立ジョンソンコントロールズ空調の特許7件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「移動体通信システム」に関する特許(特許第5404919号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に、三菱電機の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はデンソー(307件)、次いで、パナソニック(291件)、東芝(179件)となっています。
(注)「パナソニック」は「パナソニック株式会社」と「パナソニックIPマネジメント株式会社」を一つにまとめて集計しています。
日本特許庁に特許出願され、2018年12月までに公開されたすべての特許のうち、2018年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2019年5月7日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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