株式会社パテント・リザルトはこのほど、独自に分類したハウスメーカーの企業を対象に、2018年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「ハウスメーカー 他社牽制力ランキング2018」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2018年に最も引用された企業は、ミサワホーム、次いで積水ハウス、大和ハウス工業となりました。
【ハウスメーカー 他社牽制力ランキング2018 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
ミサワホーム | 288 | |
積水ハウス | 223 | |
大和ハウス工業 | 170 | |
トヨタホーム | 136 | |
パナソニック ホームズ | 97 | |
旭化成ホームズ | 86 | |
住友林業 | 76 | |
三井ホーム | 22 | |
ヤマヒサ | 6 | |
サンヨーホームズ | 6 | |
1位 ミサワホームの最も引用された特許は、「住宅内のエネルギー情報を用いるネットワークサービスシステム」に関する特許(特許第5780833号)で、後発の特許4件の審査過程で拒絶理由として引用されています。次いで、「太陽光を、北側に配置された部屋と、南側に配置された低層階の部屋の双方に差し込ませ、これら双方の部屋の居住環境を良好にすることが可能な建物」に関する特許(特許第5762937号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年にミサワホームの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はパナソニック(27件)、次いで、旭化成ホームズ(24件)、トヨタホーム(20件)となっています。
2位 積水ハウスの最も引用された特許は、「手摺付き玄関収納」に関する特許(特願1999-122193;拒絶査定により特許権無し)で、パナソニックの特許4件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「簡易便器の排便搬送装置及び方法」に関する特許(特願2002-248705)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に積水ハウスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は旭化成ホームズ(23件)、次いで、大和ハウス工業(20件)、トヨタホーム(15件)となっています。
3位 大和ハウス工業の最も引用された特許は、「子育てや高齢者の介護、または家事などを協力して行い、各人にかかる負担を軽減させることが可能な建物」に関する特許(特許第4144979号;年金未納による失効のため特許権なし)で、後発の特許4件の審査過程で拒絶理由として引用されています。次いで、「住宅のエネルギーデータ管理システム」に関する特許(特願2002-052161)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2018年に大和ハウス工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタホーム(13件)、次いでパナソニック(11件)と続いています。
日本特許庁に特許出願され、2018年12月までに公開されたすべての特許のうち、2018年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2019年5月7日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
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