株式会社パテント・リザルトはこのほど、石油・エネルギー業界を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「石油・エネルギー業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業は、出光興産、次いで大阪ガス、ENEOSとなりました。
【石油・エネルギー業界 他社牽制力ランキング2019 上位10社】
順位 | 企業名 | 引用された 特許数 |
---|---|---|
出光興産 | 620 | |
大阪ガス | 575 | |
ENEOS | 471 | |
中国電力 | 394 | |
東京ガス | 347 | |
東京電力ホールディングス | 280 | |
関西電力 | 212 | |
東邦ガス | 95 | |
EXXONMOBIL | 92 | |
中部電力 | 90 | |
※当ランキングでは、一部企業を対象に、企業グループを考慮した名寄せを行っております。
2位 大阪ガスの最も引用された特許は「無機ホール輸送材を使用したペロブスカイト系光電変換装置」に関する技術で、エイチイーイーソーラーなどの計4件の審査過程において引用されています。このほかには「排熱回収型吸着式冷凍機」に関する技術や「ガスセンサ」に関する技術などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年に大阪ガスの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、東京ガス(30件)、次いでリンナイ(22件)、パナソニック(19件)となっています。
3位 ENEOSの最も引用された特許は「楕円偏光板およびそれを用いた垂直配向型液晶表示装置」に関する技術で、住友化学の「円偏光板の製造方法」関連特許など、計4件の審査過程において引用されています。
2019年に、ENEOSの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、出光興産(39件)で、富士フイルム(13件)、住友化学(10件)となっています。
そのほか、4位 中国電力は「無人飛行体による物品、書類などの運搬方法」、5位 東京ガスは「移動自在な移動体から提供される各種の実況情報を、離れた場所のユーザに通知する技術」が、最も引用された特許として挙げられます。
※【ランキングの集計について】
日本特許庁に特許出願され、2019年12月までに公開されたすべての特許のうち、2019年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2020年5月29日時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
※【名寄せをした企業】
出光興産
出光興産、昭和シェル石油
EXXONMOBIL
EXXONMOBIL、EXXONMOBIL CHEMICAL PATENTS、EXXONMOBIL RESEARCH AND ENGINEERING
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